Translate

2014年8月10日日曜日

スマホをパケ放題のまま月額1,200円にできた(HTCJ ISW13HT)

【注意!】
 ここに記載したことを参考にして何か損害が発生しても、著者は一切責任を負いません。すべて自己責任でお願いします。



 皆さん、お久しぶりです。泉野です。

 つい先日、auスマホのSIMロック解除に成功し、料金を月々7,500円から1,200円まで下げることができました。

 今回の記事は、この「SIMロック解除」について書きたいと思います。

 ただ私は専門家ではないため、あくまでも体験談のような形で書いていきたいと思います。

 また今回の記事は、他のページを参考にしながら進んでいきますので、この記事単独ではとても理解しにくいものとなっています。ご了承ください。



【使用したもの】
携帯本体
パソコン
SIMカード
膨大な時間



携帯本体のスペック(作業開始前)
・電話名 HTC J
・型式 ISW13HT
・パージョン 2.06.970.4

パソコンのスペック
・WindowsXP
・セットアップしてからほとんど何もダウンロードしていない
・かなり古い
・CPUとかよくわからない
・ネット環境は当然ある

SIMカード詳細
・OCNモバイルONE(http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/
・送料を含めると大体3,000円
・携帯のSIMロック解除が終わってから購入した

膨大な時間の内訳
・事前調査で20時間
・SIMロック解除で約20時間
・諸々の手続きで約10時間
・合わせて大体50時間(感覚的にはもっと長かった気がします)

私自身のスペック
・パソコンの知識は、Office関係の知識のみ
・コマンドプロンプトとか今回初めて触った
・もちろん携帯のシステムをパソコンから弄るのも今回が初めて
・ネットで調べ物をするのは慣れている



【注意点】※ 重要な部分ですので、すべて目を通してください。

・最初にも書きましたが、何か損害が発生しても著者は一切責任を負いません。すべて自己責任でお願いします。

・最悪の場合、携帯本体がまったく反応しなくなることもあり得ます。ドブに捨てるつもりで事に臨んでください。

・途中、パソコンのシステム環境設定を弄る必要があるので、そこで操作を失敗するとパソコンが壊れるかもしれません

携帯のデータは間違いなくすべて消えます。作業前にどうにかして別の場所にコピーしておいてください。
(ちなみに著者はこれをしていなかったので、データがすべて消えました。アドレスも消えました)

・携帯のバッテリーがかなり傷みます。作業中に携帯がかなり熱くなるからです。
 2つ以上バッテリーを持っている方は、古いほうのバッテリーを付けておいてください。

auのサポートは受けられなくなります。携帯本体が壊れても、修理してもらえません。
(この辺り、私自身はあまり調べていないので、気になる方は自分で調べてください)

・今回の改造は、機種がHTCJだったからこそ成功したとも言えます。他の機種でSIMロック解除しようとしている方には、この記事は多分参考になりません。

・最初に月額1,200円と書きましたが、当然7,500円の時にはなかった制約があります。そこまで理解した上で、作業に取り掛かってください。

・注意点というより余談ですが、自分でSIMロック解除しなくても、そのうち何とかなるという噂を聞いたことがあります。
(参考:http://moneyreport.hatenablog.com/entry/2014/04/22/134925





【事前調査】

 実際に作業に取り掛かる前に、事前調査をしました。ほとんどがネットでの調査です。

 「SIMフリーとは」で検索すると、有用な情報にありつけました。



 ここから先は、特に大事なポイントだけ解説します。



・auのロッククリアは、docomoのロック解除とは別物


 auショップで2,100円払えばロッククリアできる、という話がありますが、あれはauのSIMカードを別のau携帯に差し替えたい時にすることです。
 auショップでロッククリアしても、auの携帯にau以外のSIMカードを差すことはできません。

 そもそもISW13HTは、そういう意味ではもともとロックがかかっていないので、ISW13HTに差したSIMカードを別のau携帯に差すこともできるはずです。


 一方、docomoで行っているロック解除は、docomo以外のSIMカードを携帯本体に差せるようにするものです。ただ、保証などはつきませんが。
(参考:https://www.nttdocomo.co.jp/support/procedure/simcard/unlock_dcm/

 こちらは、docomoの携帯しかロック解除してもらえません。つまり現状ではauやSoftbankをロック解除してくれる公式な場所はないのです。

 ならそれを自分でしてしまおうというのが、今回の記事の内容になります。



・SIMロック解除できなければ白ロムを買うという手も


 私は最初、auの携帯をロック解除するという発想がなかったので、オークションでSIMフリーの携帯(通称白ロム)を購入するつもりでした。

 私が調べた範囲だと、携帯本体は安くても10,000円以上。

 これを払うのが惜しかったので、今手元にあるau携帯を流用することにしました。



・HTCJはSIMフリーにしても意味がない?


 HTCJをSIMフリーにしても、電波が合わないから(3GとLTEは違うから)他のSIMカードを差しても通信できない、という話を聞きました。

 しかし現に成功したので、この話は無視しても良さそうです。

 インストールしたカスタムROMのおかげだと思っています。



・auを解約すると違約金が発生する


 これはあまりSIMロック解除は関係ない話かも知れません。

 SIMロックを解除してカードを差し替えるということは、当然auは解約します。
 電話専用で残しておくのもいいですが、それだと月額1,200円にはなりません。

 auを解約する時、普通に解約すると違約金として10,000円ほど支払うことになります。
 これを回避する為には、解約する月を選ばなくてはいけません。
(参考:http://www.p0.x0.com/blog/b0049.php

 また、機種代金が払いきれていない場合は、それも払わなくてはいけません。

 解約する前と解約した後では、その機種代金が大幅に変わる場合がほとんどです。SIMロック解除する前に、一度auショップでその辺りを確認しておいてください。





【パソコンの環境を調える】

 SIMロック解除について調べて手順も理解し、どうやらHTCJで上手くいきそうだと確信した段階で、パソコンに諸々のソフトをインストールしました。

 実際には、後から必要だと気づいてダウンロードしたものもあるのですが、ここではまとめて紹介します。



・GoogleChromehttps://support.google.com/chrome/answer/95346?hl=ja

 私が使ったパソコンは初期状態からほとんど何もインストールしていなかったので、インターネットブラウザも初期状態のままでした。

 ブラウザが古すぎてダウンロードできないことがあったので、GoogleChromeをインストールしました。



・Lhaplushttp://lhaplus.softonic.jp/

 圧縮解凍ソフトです。拡張子がrarのファイルは、これがないと開けません。
 ファイルが開けないからって、ウイルスまがいのソフトをダウンロードしてはいけません。Fi××Op××××とか。



・Stirlinghttp://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se079072.html

 バイナリエディタです。携帯のシステム情報を書き換えるのに使用しました。

 バイナリエディタなら何でもいいのですが、私の場合、とりあえず目についたのでStirlingをダウンロードしました。

 使い方をマスターする必要はありません。開いて、上書きができればそれで十分です。
(Stirlingの使い方:http://members2.jcom.home.ne.jp/hrs23/sl/be_08.html



・AndroidSDKhttps://developer.android.com/sdk/index.html

 Androidの携帯にパソコンから命令を送る為には、これが必要です。

 ダウンロードからインストールまでかなり面倒です。



 基本的にはこちらの画面を参考にしながら行います。
http://www.javadrive.jp/android/install/index1.html



 私の場合、ダウンロードまではできたのですが、なぜかインストールが正常にできませんでした。

 そこで、ダウンロードしたファイルの中の「SDK Manager.exe」をダブルクリックして、SDKマネージャーを開きました。



 マネージャーを開いてライブラリをインストールしようとすると、それも上手くいきませんでした。

 どうも、すべて一度にインストールしようとすると上手くいかないらしいので、個別に一つ一つインストールしました。



 最後にAndroidのバージョンをインストールする段階で、上記のページには「任意で」と書かれていて、少し悩みました。

 とりあえず携帯の「設定」から「ソフトウェア情報」を見て自分の携帯のバージョンが4.0.4だということまではわかったのですが、マネージャーの中には4.0.4がないので、一番番号が近い4.0.3をインストールしておきました。



 で、すべてが終わってこれで問題ないと思ったのですが、実はまだ終わってませんでした。

 システム設定をしないといけなかったんです。きっと、インストール手順を端折ったせいでしょうね。

 設定については、こちらのページを参考にしてください。
http://wghost.org/it/android/android-adb-shell-usb/

 ただし、「8.変数値の最後の部分に「android-sdk」を置いた場所を書き込む」という部分だけ、この通りにしてはいけません。
 「;C:\android-sdk\tools」ではなく、「;C:\android-sdk\sdk\platform-tools」と入力します。

 なぜこうしないといけないのかと言いますと、AndroidSDKの更新によりファイルの場所が変わっているからです。
 何にしても、「tools」ファイルがある位置を指定すればいいみたいです。



 AndroidSDKのインストールは、以上で終了です。





【携帯をroot化する】

 ここからはいよいよ携帯とパソコンをつないでの作業に入ります。

 このページを参考にします。(http://www.warock.biz/archives/3963235.html
 というか、今回の記事はほとんどこのページに沿って進んでいるとも言えます。



 ページの上のほうから順番に、私が失敗したことや悩んだことを書いていきます。

 太文字部分は、ページからの引用です。



接続すると端末がストレージとして認識される



 私はされませんでした。2つとも、リムーバブルディスクでした。

 しかし特に問題はありませんでした。



「su.zip」というファイルを端末のストレージにコピー



 2つともリムーバブルディスクなので、どちらに入れたらいいのかわかりませんでした。

 とりあえず、両方に入れておきました。



「link failed File exists」が流れている間にrunme2.batを実行する



 ここ、文字がすごいスピードで流れるので、少し焦ります。

 でも焦る必要はないみたいです。試しに文字が流れてる状態で20分ぐらい放置しましたが、別にフリーズしたりしませんでした。

 ここに限らず、rootkitを使うときは基本的に焦ってはいけません。

 例えば携帯が再起動すると、パソコンに携帯が認識されるまで時間がかかります。
 ここで認識される前にコマンドを進めてしまうと、上手くいかないのではないかと、私は思っています。



Unlockコードのトークンが表示される



 ここで私の場合、CIDが11111111になっていませんでした。KDDI_801でした。

 このままアンロックに進んでも、うまくいきませんでした。



 それで調べてみると、どうもソフトウェアバージョンが2.06.970.4であることが原因みたいです。

 このバージョンはCIDを変えられないように対策がしてあるので、バージョンを下げる必要があります。





【HTCJのソフトウェアバージョンを下げる】

 バージョンを下げるには、こちらのページを参考にして行いました。
http://htcsoku.info/htcsokudev-news/au-valente-s-off-root-newest-2069704/



 とりあえず携帯がブート画面(白背景に英語)になっているのを元に戻したいと思ったのですが、方法がわかりませんでした。

 仕方がないので、FACTORY RESET(工場出荷状態に戻す)しました。
 当然、データはすべて消えました。



 元に戻ったら、先のページを参考にしてバージョンを下げます。

 しかしここで、「cmdを起動し」という言葉の意味がわかりませんでした。



 調べてみてようやく、コマンドプロンプトを起動するという意味だとわかりました。

 「スタート」→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「コマンドプロンプト」で起動できます。



 最初に表示される文字は無視してもいいみたいです。

 実行したい文字を一行だけ(adb shellとか)入力します。コピーして、右クリックで貼り付けでも構いません。

 入力したらEnterキーを押します。するとコマンドが実行されます。



 私が最初にこれをした時は、コマンドが実行されませんでした。

 代わりに「'adb.shell' は、内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能なプログラムまたはバッチ ファイルとして認識されていません」という文字が出てきました。

 これはAndroidSDKのインストールやシステム設定がしっかりできていないのが原因でした。



 次に悩んだのは、「バイナリエディタで編集」という部分です。

 このバイナリエディタというのは、Stirling(http://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se079072.html)のことです。

 開くときは、まずStirlingを開いて、メニューバーの「ファイル」→「開く」で「mmcblk0p23」を開いてください。



 そしていよいよRUUを適用する段階で、また別のページを参考にすることになります。
http://htcsoku.info/htcsokudev/rudimentary-knowledge/ruu/



 ここでは、fastbootをダウンロードしていないといけません。

 fastbootをダウンロードする専用のページは見つけられませんでしたが、幸いにもHTCdevのアンロック手続きをする途中(http://htcdev.com/bootloader/)でダウンロードできました。



 このページではまずアカウントを作らないといけないのですが、英語なのでなかなか難航しました。

 パスワードに数字を入れないのは日本でもよくあることですが、大文字の英字を入れないといけないのは初めてでした。



 「ISW13HTのroot化、アンロック、S-OFF、SIMフリー化まで(http://www.warock.biz/archives/3963235.html)」を参考にしながらアンロックの手続きを進めると、途中でfastbootをダウンロードできるようになっています。



 ここでダウンロードしてそれでOKかと思いきや、AndroidSDKと同じく、システム設定しないといけないみたいです。

 AndroidSDKの時と同じように、http://wghost.org/it/android/android-adb-shell-usb/このページを参考にして設定をします。

 変数値は、前の続きに入力するので、最終的には「(最初期値);C:\android-sdk\sdk\platform-tools;C:\fastboot-win」となります。



 準備が終わって、いよいよRUUを適用します。
http://htcsoku.info/htcsokudev/rudimentary-knowledge/ruu/


 私は最初、「PCで手動で行う方法」をしました。

 rom.zipを取り出す方法が少し難しかったのですが、http://www.warock.biz/archives/3963235.htmlこちらの下のほうに書かれた説明も読みながらすれば、なんとかできました。

 そうして間違いなく完了したのですが、なぜかバージョンは下がっていませんでした。



 次は「本体でSDカード(外部メモリ)から直接RUUを行う方法」をしました。

 こちらもしっかり正しい手順でしたと思うのですが、なぜかバージョンは下がりませんでした。



 最後に駄目元で、「PCでソフトウェアを立ち上げ、指示に従う方法」をしました。

 古い電池のままだと電池不足で進んでくれなかったので、この時だけ新しい電池に交換しました。

 とても時間がかかってウンザリしましたが、終わってみるとちゃんとバージョンが下がっていました。駄目元だっただけに、かなり驚きました。





【携帯のSIMフリー化】

 バージョンが下がったところで、またHTCJrootkitに戻って作業を続けます。今度こそCIDが11111111に変更されました。



 アンロックの手続きも、バージョンダウンする中で既にアカウントが作ってあったので、難しくありませんでした。

 唯一、コマンドプロンプトからトークンをコピーするのが、少しだけ悩みました。
 右クリックで範囲選択してCtrl+C、で、手順としては合っていると思うのですが、なぜかコピーできるときとできないときがあります。



 そのあとはしばらく問題なく進みました。アンロックも成功しました。

 しかし本来なら再起動を繰り返すところで、繰り返すどころか落ちっ放しになってしまった辺りから、おかしくなってしまいました。



 最終的に、再起動を繰り返すということはしていません。

 しかしこの頃には、HTCJrootkitのbatファイルが、コマンドプロンプトと同じような仕組みで動いていることはわかっていました。

 また、batファイルを右クリックして「編集」を選択すると中身が見られることもわかってましたし、テキストファイルの拡張子をtxtからbatに変更すればbatファイルに変更できることもわかっていました。



 具体的に何をしたかと言いますと、

①runme2を編集で開く

②前後の文章から、それぞれのコマンドが何をしているのかを考える

③必要なコマンドをコピーする

④HTCJrootkitのフォルダの中にテキストファイルを新規作成する

⑤テキストファイルを開いて、コピーしたコマンドを貼り付ける

⑥テキストファイルの拡張子をbatに変更する

⑦閉じてから、ダブルクリックして実行する



 普通にコマンドプロンプトで実行すると、上手くいきません。
 どうやらHTCJrootkitのフォルダの中でbatファイルを作って実行しないと、上手くいかないようです。

 また、これまで参考にしてきたページにも色々なコマンドが掲載されていました。
 これらを使えば、あとはrunme2を使わなくてもできそうな気がしました。

 そして実際に、できました。



 そんな感じでカスタムリカバリーモードにして……と、ここでまた問題がありました。

 電源ボタンを押しても、決定されないのです。

 しかし「ISW13HTのroot化、アンロック、S-OFF、SIMフリー化まで(http://www.warock.biz/archives/3963235.html)」のページをよくよく確認してみると、ちゃんと「ホームボタンで決定」と書いてありました。

 どうやら電源ボタンは、戻るボタンに設定されているようです。



 ここまでくればほとんどSIMフリー化できたようなものなのですが、ここでつい勇み足になってしまって、ちょっとした失敗をしました。

 香港版のカスタムROMをインストールしたあと、再起動せずにWCDMA Enablerをインストールしてしまったのです。

 当然うまく行かずに、また工場出荷状態に戻さないといけなくなりました。

 やっぱり、ちゃんと一回一回再起動しないといけませんね。





【SIMカード購入】

 私は、SIMフリー化が終わってからSIMカードを購入しました。

 SIMカードは1枚3,000円もしますし、SIMフリー化に成功する自信がなかったので、購入できなかったんです。



 ちなみに、ヤフーショッピングでOCNのカードを購入しました。

 SIMカードそのものの値段は2,500円で、代金振込み手数料が大体500円でした。
 クレジットカードだと手数料はかからなかったのかもしれませんが、私はその辺はよくわかりません。



 SIMカードを選ぶとき、標準SIMなのかマイクロSIMなのかわからなかったので、このページ(http://tsu-shin.tiki.ne.jp/tikitiki/2013/07/sim-5eaf.html)を見ながら、カードを物差しで測って確認しました。

 ISW13HTは標準SIMみたいです。



 先にも少し触れましたが、料金支払い方法は、銀行振込みを選びました。
 購入手続きをしたのが土曜日だったせいか、振込先を教えてくれるメールがなかなか来なくてヤキモキしました。

 手続きしたのを1日目とすると、振込先を書いたメールが来たのが3日目の夜。
 4日目に銀行で振込みをして、SIMカードが届いたのは10日目でした。

 メール便ですから別に遅くはないのですが、少しでも早く試したいと思っていた私にとっては長い時間でした。





【OCNのSIMカード利用申込みと050plus】


 ここまで触れていませんでしたが、私がOCNを選んだ理由をここで書いておきます。

 と言ってもそこまで深い理由はないのです。ただ、ウェブページ(http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/)がわかりやすくて、信用ができると思ったので、選びました。

 あとから考えると、もっと安くSIMカードを提供してくれる会社もあったのではないかと思うのですが、今更ですし、調べるつもりはありません。



 申込み手続きはパソコンからするのですが、ウェブページがわかりやすいだけあって、手続きもわかりやすかったです。



 ただ、申込みの段になって、色々な同時契約ができることを知ってしまったせいでとても焦りました。

 セキュリティ関係の契約などが色々あったのですが、私はほとんど契約しませんでした。
 安くしたくてSIMフリーにしたので、少しでもお金がかかることはしたくなかったんです。



 唯一私が契約したのは、050plus(http://050plus.com/lp/lp_pc/01/?wapr=53e7634b)です。

 LINEのようにモバイルネットワーク(パケット)を使って電話ができるアプリなのですが、LINEと違うのは、専用の電話番号が貰えることです。

 つまり固定電話やガラケーなどからも電話ができるのです。



 これを知る前は、ガラケー(au)とSIMフリー機の2台持ちを考えていました。

 しかしそれだとガラケーで1,000円、SIMフリーで900円(多分)かかるので、1,900円かかります。



 050plusとOCNの同時契約なら、SIMフリー機が900円、050plusが300円で、そこに150円の割引があるので、1,050+税+電話代、という価格になります。

 この電話代というのも、今まで使っていたauの電話料金に比べたら、約半分です。



 050plusのデメリットとしては、まずSMS(Cメール)が使えないこと。

 このせいで、LINEのアカウントを作るときに苦労しました。
 最初はfacebookで登録しようとしたのですが、あとで認証番号を電話で読み上げてくれる機能があることを知って、なんとか普通に登録ができました。



 あともう一つ、050plusは音質が悪いらしいのです。

 私はまだあまり使っていないので実感は沸かないのですが、ウェブで調べたところ、LINEよりも音質が悪いということでした。

 私の周りの人たちはほとんどの人がLINEを使っているので、メインはLINE電話で、それができない時だけ050plusを使うことにしています。



 話が050plusのことに偏りましたが、ここでまたOCNの契約の話に戻ります。



 申込みをする前、月々の料金支払い方法でゆうちょからの支払いができるという情報を得ていました。

 しかし契約のとき、実際に申込みフォームを見てみると、クレジットカードからの支払いしかありませんでした。

 私はクレジットカードを持っていないので、仕方なく家族からカードを借りて契約しました。

 契約が終わってからもう一度調べると、どうやらクレジットカードで一度契約してから、あとで書類を出してゆうちょに変更しないといけないみたいです。

 どうしてこんな面倒なことになっているのかわかりません。
 あるいは私の調査不足かもしれませんが、そこは皆さんにも改めて調べてほしいところです。



【携帯にアクセスポイントを作成する】

 契約が終わって、いよいよSIMカードを携帯に入れたのですが……

 「ISW13HTのroot化、アンロック、S-OFF、SIMフリー化まで(http://www.warock.biz/archives/3963235.html)」では、ここで「NTT DOCOMOと表示されました」と書いてあります。

 しかし私の場合は表示されませんでした。

 結局最後まで表示されませんでしたが、問題なく通信はできました。

 思うに、あのページで使われていたDTIのSeversman SIM LTEではなく、OCNモバイルONEのカードを使ったから、DOCOMOの表示がなかったのではないでしょうか。



 アクセスポイントの設定は、OCNの場合はこうなります。

名前:任意(私はocnと付けました)
APN:lte-d.ocn.ne.jp
ユーザー名:mobileid@ocn
パスワード:mobile
MMSプロトコル:WAP 2.0
MCC:440
MNC:10
認証タイプ:CHAP

 あとは、未設定のままで大丈夫です。
(参考:http://tech.support.ntt.com/ocn/mobile/one/



【Simejiをダウンロード】

 この手順でSIMフリーにした携帯は、文字入力方法がアルファベットになっています。
 日本語の入力ができないので、入力用のアプリをインストールする必要があります。

 私がダウンロードしたのは、「Simeji」です。
 ダウンロードするのは、もちろん携帯電話でダウンロードします。





 SIMフリー化に関しての記事は、以上です。

2014年6月26日木曜日

ラノベの主人公は、なぜ鈍感になってしまうのか

 ラノベの主人公は鈍感なことが多いというのは、周知の事実だと思います。
 特に、ラブコメの主人公はほとんどが鈍感で、ヒロインの気持ちに気づけません。これはなぜでしょうか?

 例えばラノベでよく使われるヒロインの性格として、俗に「ツンデレ」とか「クーデレ」とか呼ばれるものがあります。知らない方のために簡単に説明すると、普段は主人公に対して反抗的だったり(ツンツン)冷たかったり(クール)するヒロインが、ふとした折に主人公への好意を覗かせる(デレる)、というものです。
 つまり、「内心は主人公が好きだけど恥ずかしくて素直になれない」ということで、ここにこそ萌え要素があるわけですが、ここで一つ問題があります。
 主人公がヒロインの好意に気づいてしまったら、ツンデレがツンデレでなくなる、という点です。

 主人公がヒロインの好意に気づく→
 ヒロインが内心を隠す必要がなくなる→
 ヒロインがツンツンしなくなる→
 デレだけが残ってバカップル化する
 ……と、いうわけです。

 ラノベの世界では、すでにゴールインしつつあるバカップルよりも、お互い好きだけどすれ違いばかりでなかなか付き合えない、という状況のほうがウケが良い傾向にあります。
 こういったすれ違いのためには、主人公がヒロインの好意に鈍くないと、成立しません。

 私自身、数え切れないほどのラノベを読んできた中で、鈍感な主人公に飽き飽きしているところがありました。自分が小説を書くなら絶対にそんなテンプレ主人公にはしないぞと息巻いていたものです。
 しかし実際書いてみると、結局は、鈍感な主人公になってしまいました。というか、そうしないと話が繋がらないんですよね。テンプレもなかなか侮れません。

 どうしても鈍感じゃない主人公を出したい場合は、ツンデレ・クーデレをヒロインにするべきではないと思います。言い換えれば、すれ違い系以外のラブコメを書かなくてはいけません。
 カップルの二人がひたすらイチャイチャするパターンもアリと言えばアリですし(ただ、読者が主人公に殺意を覚えるかも)、ひたすら求愛するヒロインと逃げる主人公という図式も、それはそれで昔から使われてきた良いパターンです。

 ツンデレヒロインと女心のわかる主人公を一緒に出す方法もあります。ツンデレを、精神レベルの高いツンデレにすることです。

 普通のツンデレは、読者がすぐにツンデレだとわかるパターンが多いです。
 そうじゃないと読者が萌えられないからですが、これもまた、主人公が鈍くなる原因の一つです。読者がツンデレだと気づけるのに主人公がそのことに気づかない、という話にするから、主人公が鈍感になってしまうのです。

 しかし、もしも読者ですらツンデレだと気づけないのであれば、それは主人公を鈍いとは言えなくなります。

 これはかなり難しいことです。なにせラノベの世界では、女の子はみんな主人公を好きになるという大原則のようなものがあって、読者もその前提で読み進めるからです。その先入観すら打ち破るほどの、ヒロインからの主人公嫌いアピールが必要になります。
 また仮にこれがうまくいったとしても、それだとただの性格の悪いヒロインになってしまいます。そんなヒロインが登場する小説を読みたいと思いますか? 正直、あまり良い作品になりそうな気がしません。

 これでうまくいったパターンの話も、たくさんあります。しかしいざそれを書こうと思えば、問題があります。

 一番の問題は、このツンデレは一度しかデレられないというところです。
 一度でもデレてしまえば、鈍感じゃない主人公はヒロインの気持ちに気づいてしまい、ツンデレではなくなります。ですからその一度きりのデレに、すべてをかけなくてはいけません。
 どのシーンで、どんな風にデレさせるか。あからさまにデレるのも、それまでのキャラと食い違ってしまうので良くありません。本当にシビアで、難しい問題になると思います。

 更にもう一つの問題――というより、技能が問われるのは、ラストのツンデレネタばらしまでの間、いかに読者を飽きさせないか、というところです。
 ヒロインが主人公のことを嫌いでも好感が持てるようにするとか、ラブコメ以外のテーマをメインに置くとか、色々な方法がありますが、言うは易し行うは難し。実際にこれで良い作品を作りあげるには、かなりの腕前が要求されると思います。まあ実際、どんな話であれ良い作品を作るには技量が必要なのですが。

 鈍感主人公だけで長々と語ってしまいましたが、今回一番伝えたかったポイントは、「どんなに一人一人のキャラクターを作りこんでいても、その関係性まで考慮できていなければ意味がない」ということです。
 散々偉そうなことを言ったあとにこんなこと言うのも何ですが、私自身そこまで人間関係を熟慮した作品を書けている自信はないんですよね……(汗)
 でもまあ、いつかは鈍感じゃないラブコメ主人公を書いてみるのもいいかなあと、この記事を書きながら思いました。

2014年6月16日月曜日

登場人物を死なせるときに気をつけたいこと

 つい先日、「不幸な出来事を書くときに気をつけたいこと」という記事をブログに投稿しました。今回は、その続きのような記事です。



 私は以前、こんな話を耳にしました。
 とある小学校の、とある学級では、クラス全体でリレー小説をしている。基本的に何を書いてもいいが、一つだけしてはいけないことがある。  それは、「登場人物を死なせないこと」。

 ちなみにこの取り決め、クラスの担任の先生が決めたそうです。
 この話を聞いたときに私が思ったことは、「クラスでリレー小説とかしたくないなあ」でした。「死なせない」取り決めとか、ぶっちゃけどうでも良かったです。
 とはいえ、今回は登場人物の死についての話をする予定なので、そちらを掘り下げていきましょう。

 先の話で「登場人物を死なせない」取り決めがされた理由は、どうやら「嫌いなクラスメイトが登場させた嫌いなキャラクターを死なせないため」だったようです。クラスの空気が悪くなることを恐れたんですね。

 まあ「死なせ」られなくても、そのリレー小説を利用した嫌がらせはあったんじゃないかと思います。クラスでリレー小説なんて、悪い結果しか想像できません。そのクラスがみんな本好きで、みんな仲良しなら話は別ですが、そんなことはなかったでしょうし。

 しかしその一方で、私は、その取り決め自体は悪くなかっただろうと思います。「死」という分野は、小学生のリレー小説で軽々しく取り扱っていいものではありませんから。

 「死」は、この世界の多くの人が、最も不幸なことだと捉えている事象です。
 「死ぬより辛い」とか「死んだほうがマシ」という言葉も、死が最上級に不幸なことだからこそ出る言葉です。それに「死んだほうがマシ」と言った人が現実的な死に直面すれば、おそらく大半の人は「死ぬよりはマシだった」と思うでしょう。

 それだけ不幸な出来事だからこそ、多くの物語でも「死」を取り扱っています。かくいう私も、これまでに書いた物語の中で、人を9人と猫を1匹死なせました。

 もちろん軽々に死なせたつもりはありません。ありませんが、やはり……

 私は、人の死がどういうものなのか、まだよくわかりません。医師のロス先生が書かれた「死ぬ瞬間」は知っていますが、それを真に理解できているかと言うと、理解できていないように思います。

 人が自分の死を知ったとき、何を思うのか。自分の親しい人が知ったときの悲しみは、どれほどのものなのか。それが私には、わかりません。

 私が物語の中で人を死なせるとき、大抵はその死に密接した、伏線を引いています。つまり、どんでん返しです。
 死ぬと同時に大きなどんでん返しがあれば、読者はそのどんでん返しに対する感動と、死に対する情動を混同します。それによって、深い作品だったと思わせています。

 意識して、したことではありません。良い作品を作ろうと思うと、自然とそうなっていたんです。そのことに気づいたのも、最近のことです。

「人の死に正面から向き合った作品を、私はまだ書いたことがない」

 伏線の回収に夢中で、気づけませんでした。あるいは、登場人物をわざと死に鈍い性格にすることで、無意識に避けていたのでしょうか。

 この前、死にショックを受ける主人公を書いたとき、その描写の薄っぺらさに愕然としました。今までなら見逃していたかもしれないその薄っぺらさにやっと気づけたのは、その少し前に人が死ぬ作品を読んでいたからだと思います。

 何度も書き直しました。それでも、納得の行くものにはなりませんでした。

「私は、人が死ぬということを何もわかっていない」

 人が死ぬということは、本当ならそれだけでも物語足り得るほどの、大きな出来事なんです。どんでん返しなんて要らないんです。でも私は、それで人を感動させられる自信はありません。

 どうしようもないことですし、それが私、泉野戒の作風なんだと言えばそれで済むことなのですが……

 それなら私は、私の作風は、人の死に正面から向き合ったものでありたいと思います。

 きっと私は、これからも、小説の中で何人もの人を死なせると思います。「死」を上手く書けないから「死」を書かないという選択肢は、私にはありません。それは向き合っていることにはなりませんし、そもそも自分の作品に縛りをつけるつもりは、私には毛頭ありません。

 私がすることは、私が書く「死」を、少しでも現実のそれに近づけることだけです。そしてそれこそが、私が作家として成長する一歩になると思っています。

2014年6月15日日曜日

不幸な出来事を物語として書くときに気をつけたいこと

 不幸な物語を書くときは、楽しい物語を書くときよりも深く考えて書かないといけないと、私は思っています。
 何を考えるのかと言えば、それは当然、その物語が誰かを不幸にしてしまわないか、ということです。

 ここで前もって言っておきたいのですが、私は別に「不幸な物語を書いてはいけない」とは考えていません。むしろある程度の不幸な出来事がないと、物語は成り立たないと思っています。
 現に私が何か新しい物語を書こうとするとき、必ずどこかに不幸な出来事を入れるように心がけています。ずっと楽しいことだけが続く物語というのは、例えそれが短編であれ、どうにも据わりの悪い物語となってしまい、私には納得ができません。
 辛いことがあるからこそ、読者を飽きさせず、物語の世界へと引き込むことができるんです。

 しかしこうやって自分を正当化してしまうと、たまに忘れることがあります。その不幸を、現実に味わった人がいるということを、です。
 これを忘れてしまうと、物語はただの毒になります。そして自分は、甘い毒をたくさんの人に飲ませて害を為す、ただの悪人になってしまいます。
 物語は、人を幸せにするべきものだと思っています。人生を変える、なんて大袈裟なことは言いませんけど、一娯楽として、人に害を与えるものではいけないと思います(購入費用や時間の浪費は別として、ですが)。

 不幸な出来事を書くときはまず、その不幸を現実的なものとして受け止めることが、必要不可欠だと思います。
 ただ、これができたとしても、実際にその「不幸」を目にしたことがなければ、なかなかわからないものです。どんな表現なら相手を傷つけないか、なんて。

 そこで私が思いついたのは――思いついたなんて言えるほどに画期的な方法ではないですが――自分の不幸に置きかえて考える、という方法です。

 例えば私の場合、数年前まで胃潰瘍に悩まされていました。今でこそ薬の力で完治していますが、その頃は立っていても寝ていてもお腹が痛くて、ついには逆立ちをしてしまうぐらいに酷かったんです(大真面目です)。
 そんな私からして、胃潰瘍がフィクションの中で使われていたらどう思うか――そもそも、胃潰瘍の話なんて地味すぎて誰も書かないのでしょうけど、もしあったらと想像して考えてみます。

 もしも胃潰瘍がフィクションの中で使われていた場合、それが侮蔑的なイメージで使われていたら……
 書いている最中に思い出しましたけど、「ちびまる子ちゃん」で、そんなキャラがいたような気がします。確か、山根くんだったかな?
 私の曖昧な記憶が正しければ、山根くんというキャラクターはとてもほっそりしていて、辛いことや心配事があるとすぐに「お腹がいたいよー」と言って苦しそうにするキャラクターだったと思います。あれを見ているときは胃潰瘍になる前でしたので何とも思いませんでしたが、今はすごく親近感を覚えます。

 基本的に作中での彼の胃潰瘍(病名は出ていなかったかもしれませんが、ストレスでお腹が痛むのはたぶん胃潰瘍です)は、笑い事扱いだったと思います。もちろんまるちゃんや他のクラスメイトが山根くんを見て笑っていた、ということではありませんが、作品全体の雰囲気として、笑い事として扱われていたように思います。

 当たり前です。「ちびまる子ちゃん」なんですから。そこで山根くんの胃潰瘍に対する悩みをシリアスに取り上げてどうするんですか。そんなことしたら読者はドン引きですよ。
 だからあれは、あれで良かったんです。むしろ苦しんでる山根くんに対する周りの対応とか、「ああ確かにこんな感じだなあ」と思わせるくらいに、リアルに描かれています。そういうあたり、さすがは名作です。

 ただこれは、作者のことを慮った上での意見です。「私は作る人の都合も理解しているんですよー」という、如何にもワナビーらしい意見です。
 ここからは、そういう部分はさっぱりすっぱり取り払って、ただの胃潰瘍経験者という視点で話したいと思います。

 正直、いい気持ちはしません。

 胃潰瘍って、本当に辛いんです。お酒、タバコ、コーヒー、紅茶などの嗜好品は全部ダメですし、塩分や香辛料も控えないといけません。酷いときには食べ物も食べられず、水も飲めないんです。
 布団の上で痛みにのたうち回って、その内にそうする元気すらなくなって、身体に力が入らなくなって――でも痛みはずっとあるんです。灼けるような痛みが。
 夜もろくに眠れません。痛くて目が覚めるんです。だからいつも寝不足で、昼間にウトウトして周りの人に白い目で見られたり……。

 「ちびまる子ちゃん」を見た人は、きっとこう思うでしょう。「神経質すぎるから、胃が痛くなるんだ」って。そしてそれが大部分は正しいために、余計つらく感じます。

 私は確かに神経質で、それは否定できません。でもだからって、胃潰瘍になって当たり前とか、お前が悪いなんて言い方をされるのは業腹です。
 いえ、現実に私が悪いんですけど、それでももう少し優しくしてほしいなあというのが正直なところです。

 そう考えると、「ちびまる子ちゃん」は胃潰瘍の人を不幸にしている、という言い方もできるかもしれませんね。
 だからと言って「ちびまる子ちゃん」を責めるつもりは私には毛頭ないというのは、先に述べた通りです。仮に私に、「ちびまる子ちゃん」を書けるだけの技能があったとすれば、私は書いたでしょう。それによって胃潰瘍の人を不快にさせるとしても、です。

 しかしできるなら、誰も不幸にしない物語を書きたいと思います。その理想を求めるために、ここではその理想をはっきりとした形にしておきたいと思います。

 胃潰瘍がどのように取り上げられていれば、私は不快に思わなかったのか。

 想像でしか語ることはできませんが、きっと、胃潰瘍の人の苦しみがしっかりと表現されていれば、私はまったく不快に思わない――むしろ、良い作品として心に残ると思います。
 胃潰瘍の人が幸せにならないとダメ、というのではありません。胃潰瘍の人が作中でどんなに不幸な目に遭っても、そのキャラクターを作者が愛して、思いやっていると伝わってくれば、それで満足できると思うんです。

 そう考えると、「ちびまる子ちゃん」の作者さんも、山根くんをそれなりに思いやっていたように感じますね。
 ただ、山根くんは端役で、しかもあれはマンガだったから、それが伝わってきにくいのかもしれません。だから私は、漫画よりも小説のほうが好きなんです。

 小説が漫画に勝る部分は、正にそれだと思います。心をもっとも伝えやすいのは、漫画よりも、絵画よりも、音楽よりも、小説だと思います。
 そんな小説だからこそ気をつけないといけないと思うのは、端役(モブキャラ)の扱い方です。

 ここまで長々と語ってきて今更こんなことを言うのもなんですが、メインキャラクターの不幸について何も考えずに書く作者というのは、そんなにいないと思うんです。その不幸を実際に体験したらどうなるか考えるでしょうし、わからなければ調べもするでしょう。

 しかしモブキャラとなると、不幸な目に遭わせてもそのまま流してしまうことがままあります。大多数の読者のことを考えれば、それは正しいことなのですが――正しいからといって、開き直るのは間違いです。

 誰かを幸せにする分、誰かを不幸にしてしまう。そんな世知辛い世の中でも、誰も不幸にしない物語の在り方を、いつまでも模索していきたいものです。



 本当は、今回の記事では登場人物の死について書きたかったのですが、思いの外長くなってしまったので今日はここまでとさせていただきます。
 読んでくださって、ありがとうございました。

2014年4月29日火曜日

小説を書きたいのに出だしが書けない そんな人へのアドバイス

 私は、最初の一文で悩むことはほとんどありません。書き始める前のプロットを考える段階で、物語の出だしも自然と思い浮かぶからです。

 もちろん、思い浮かばなかったこともあります。そんなときは導入部を放ったらかしにして、書きやすいところから書き始めます。悩みを先延ばしにしている、というわけではなくて、そのほうが書きやすかったりするんです。

 どちらにしても、最初の一文を書くことができないのは、これからどんな物語を書こうとしているのかが私自身はっきりとわかっていないせいで書けない、というのがほとんどです。

 その一方で、とりあえず導入部を書いたけれどもなんだかしっくり来ない、ということはあります。

 なにせ導入部はその小説の顔となる部分で、導入部が悪ければ後の話も読んでもらえないのですから、他の部分よりも力を入れるのは当然です。導入部をごっそり入れ替えたり、なんてこともザラです(これするとあとで辻褄合わせが大変なんですよね……)。

 しかし以前の私は、導入部にそれほど力を入れていませんでした。私はもともと、小説は結末こそが一番大事だと考えているので、その分、導入部は軽視していたところがあります。

 導入部を特に重要だと思うようになったのは、小説をネットに掲載し始めてからでしょうか。もっとたくさんの人に読んでほしい、と考え始めると、自然と導入部を意識するようになりました。

 世の中には宮沢賢治先生のように、人知れず物語を書いていても書き続けることができる人がいます。
 しかし私はそうではありません。何の為に書いているのかによって、モチベーションが大きく変わります。

 私が最初に完結させた小説、「人間殺人」は、「シリアスな物語が読みたい」と呟いている人をネットで見かけて、その人に読んでもらうために書きました。その前から書き始めていた物語もあったのですが、そちらを書いているときよりも遥かに早いスピードで書くことができました。

 また、ライターとして活動を始めて、始めてシナリオライターの仕事を請け負ったとき、私はそれまで以上のスピードを出すことができました。(具体的にどれくらい……というのは聞かないでください。プロ作家に比べればお粗末なスピードです)

 物語を書くときは、何を書くのか、どうして書くのか、というこの2つがはっきりしているほうが、書きやすいです。
 どうして書くのか、という問いには、「自分の書いた物語で人を感動させるため」という答えを常に持っている私ではありますが、やはりできれば、目先の目的も欲しいところです。

 ライター活動にしても、お金を貰うためというよりも、書く目的をはっきりさせるため、というほうが強いのかもしれません。遊びで物語を書く自分は許せませんが、それで1円でも稼いでいるのなら、自分を許して、全力で打ち込むことができます。

 さて、ここまで私の体験談を滔々と書き連ねてきましたが、少しは参考になったでしょうか。あくまでも体験談ですから、人によっては全然参考にならないかもしれませんね。申し訳ないです。

 ここで少し話を戻して、導入部の話をします。具体的にはどんな始まり方がいいのか、という話です。

 クリエイティブな事柄にこういう答えを求めるのは間違っているとは思いますが、しかし今の私が考える理想の始まり方は、物語全体の旨味を凝縮したもの、です。

 ギャグテイストなら最初にギャグをかます。サスペンスなら1行目から事件を起こす。恋愛ものなら、あまい恋心の心情描写から始めるのもいいかもしれません。

 最初の1ページで物語全体の雰囲気が掴めるのが、良い始まり方だと思います。

 一方で、私が苦手な始まり方は、とりあえず入れてみた的な、意味のわからない文章です。

 伏線にすらなっていないものは論外として、仮にそれが伏線になっていても、読者に微塵も理解させる気のない文章から始まるのは、苦手です。ましてやこれが重~い、暗~い、長~い話だったなら、とても読む気にはなれません。それなら素直に、プロローグなしで本編から始まったほうがいいと思います。

(……なんて書いているうちに、私自身も過去に相当意味のわからないプロローグを書いたことを思い出しました。ああ恥ずかしい恥ずかしい)

 導入部に限った話ではありませんが、どのシーンをどこで読者に見せるかは、良い物語を書く上では重要な要素ですよね。構成力、というやつです。

 推理モノで言うなら、良いトリックは思いついても、そのトリックでどうやって事件を起こすか、答えへのヒントをどのように出すか、どうやって解決に繋げるかによって、物語のレベルが大きく変わります。

 私はこの構成というのが苦手で、だからこそ最近は推理モノを書かないことにしているのですが、いつかは複雑に絡み合った物語を書いてみたいと思っています。

 なんだか取り留めのない話になってしまいましたが、今日はこの辺りでおしまいにします。何かご意見がありましたら、下のコメント欄までお願いします。

2014年4月23日水曜日

ネットの汚染を浄化するためにSSを書く

 ブログがネットを汚染している、という記事を、最近読みました。
 ブログが一般に普及することで、不確かな情報が垂れ流しになり、その結果、ネット検索しても不確かな情報しか得られなくなってしまった、という話です。

 それを読んで、一時期はブログの更新を控えようかと思ってしまった私ですが、よくよく思い返してみれば、私は過去に、仕事で嘘の記事を100件以上執筆したことがありました。あれに比べれば、今の私は自分が正しいと思っていることを書いている分、まだマシだと思えます。そもそも個人のブログが及ぼす影響なんてほんの些細なもので、そんなことを気にしていたらネットなんてできない、というのが私の自論です。

 つまりブログの更新はこれからも続けていくので、そういう面ではこれまでと何も変わらないのですが、ただ、自分が書いているブログの記事を見直す機会にはなりました。自分がちゃんと正しい有益な情報を発信できているか、一度見直しました。
 ……で、私の頭の引き出しには、人様の役に立つような情報はあまり入っていないのではないかという気がしてきました。

 それで私は思いました。私がブログを続けていくなら、これはもう、ショートストーリーを書くしかない!

 ブログをもう1つ作って、そちらでショートストーリーを公開していこうかと思います。できればすべて単発で、読み切りのような感じでしていきたいと思っています。
 これをすることがネットの浄化に繋がるかどうかは怪しいですが、少なくとも嘘の記事よりは有益なブログになるでしょう。

 というわけで、新しいブログの宣伝でしたー。ありがとうございました。

2014年3月1日土曜日

良い小説を書くコツ 〈読む人・評価する人はどこを見ているのか〉

 私は一時期、小説サイト「エブリスタ」で、人の小説へのレビューを書き続けていました。短編小説も含めると、全部で80ぐらいレビューを書いたでしょうか。

 私は元来、悪いものはハッキリ悪いと言いたい性質で、レビューの時も、作者さんが辛口レビューOKと仰った時はかなり辛辣なレビューをしていました。価値観の押し付けとも受け取れるようなレビューを何度も書きましたが、幸い作者さんと衝突することもなく、私は、私自身が飽きるまで、レビューを書き続けることができました。

 言ってはなんですが、「エブリスタ」に掲載されている作品は、全体的にはそれほど高いレベルではありません。――だからこそ私のような未熟者にとっては居心地のいい場所となるのですが――そんな中でも、たまに良作が紛れ込んでいることがあります。ランキングに載ることもなく、ひっそりと紛れているのです。
 そういう作品を読んだ時、私はその作品のことをもっと多くの人に知ってもらいたいと思いました。そこで「泉野戒のオススメランキング」なるものを始めたのですが、ランキングをつけるとなると、どうしても評価の明確な基準が欲しくなります。

 私なりに真剣に考えた結果、小説の良し悪しを決めるのは、下記の6つの要素だと結論づけました。

① 情景描写力
② 心情描写力
③ 構成力(ストーリー)
④ 演出力
⑤ キャラクター
⑥ 独創性(オリジナリティ)

 これを決めたあとで、大手出版社の新人賞の評価基準を知ったのですが、それほど違いはありませんでした。
 各要素について、これから順に説明させていただきます。私なりの小説を書くコツのようなことも書いてありますので、良ければ参考にしてください。



① 情景描写力

 文章力、とも言い換えることができます。
 風景や状態、キャラクターの姿・動きなど、アニメや漫画なら目に見える部分が、文字の中から伝わってくるかどうか、ということです。基本的には地の文から評価するのですが、会話から動きを伝えようとする手法などもありますので、そちらも評価に含めます。
 漫画で言えば、絵の上手さぐらい重要な要素とも言えます。しかしその一方で、どう考えても漫画以上に伝わる情景描写はできません。姿や形は、字で伝えるよりも絵で伝えるほうが伝わりやすいに決まっているのですから。
 せっかく漫画ではなく小説を書いているのですから、小説の良さを十全に発揮するべきだと、私は思います(これもある種の価値観の押し付けですね)。つまり、キャラクターの髪色やら体格やらをあれこれ書くよりも、キャラクターの性格をリアルに表現して、そこから読者にキャラクターの身なりを想像してもらうとか、一人称視点なら、景色よりも景色を見た時の語り部の心情に重点を置いて描写するとか、そういう手法を身につけることが肝要だと思います。
 とは言え、言うは安し行うは難し。私自身も、できている自信がないんですけどね。



② 心情描写力

 一般的には、情景描写も心情描写も同じカテゴリーの要素として扱われるのですが、私個人的には、この2つは別のものだと思っています。
 キャラクターの心の動きを上手く書けているか、ということを評価するわけですが、先に書いた、語り部の心情に重点を置いた情景描写、というのもありますので、被るところは往々にしてあります。また、キャラクターの心の動きがリアルに伝わってくるかどうか、という観点で見ることもありますので、⑤の「キャラクター」という要素とも被ります。しかしそういうことを言い出したら、6つの要素は全てどこかしら被っているので、もうこれ以上は言いません。
 ジャンルが恋愛だったり、ホラーだったりした場合は、重要な要素となります。逆にバトルや推理、官能小説などは情景描写力のほうが重要になりますね。私はどちらかと言うと、前者のほうが得意です。



③ 構成力(ストーリー)

 物事の辻褄があっているかとか、ストーリーの起伏(つまり盛り上がるところと落ち込むところ)がちゃんとできているかとか、そういう部分を見ます。
 ギャグがメインの話なら、辻褄云々はそれほど意識しなくても良さそうです(それでも、回収できていない伏線があったりするのはマイナスポイントです)。逆に推理・ミステリーは、この構成力こそを、最も重要視します。その話の方向性によっては例外もありますが、できれば、「偶然こうなった」とか、「気持ちでなんとかした」とか、そういう不確定要素を省いたほうが、気持ちの良い物語になります。
 ストーリーの起伏に関して言えば、一般的には「起承転結」が最もいいとされています。もしくは、「起承転承転結」ですね。
 ここから先は一般論の連続になりますが、良い物語は、その「起承転結」の入れ子構造になっているもの、だそうです。つまり、話全体で見ると「起承転結」になっていて、その内の「起」の部分だけを見るとその中でも「起承転結」ができあがっていて、さらにその中の「起」を見ると……、ということです。特にオチもなくダラダラと続いていく話ほど、読んでいて疲れるものはありません。



④ 演出力

 最初に紹介した「エブリスタ」は携帯小説サイトだったので、ページを作者の好きなところで変えることができました。また、紙媒体の書籍なら多すぎて許可されない改行の連続なども、無問題でした。こういった、いわば「文字の配置」とでも言うべき要素を、ここで評価していました。当然、紙の書籍ならあまり重要視されない部分ですが、携帯書籍ならではの評価要素、といったところでしょうか。
 改ページ、改行の他に、文字をあえてカタカナにするとか、一文字ごとにスペースを入れるとか、そういった手法も使われていました。こちらは紙媒体であっても、ライトノベルなどでは割と使われやすい手法だったりします。
 使い方を間違えると大変読みづらく、痛々しい結果になってしまいます。実際に、改ページのしすぎで読みづらい話もたくさんあったことを記憶しています。



⑤ キャラクター

 私はライトノベル作家を志しているので、必然、こういう要素も含まれることになります。ライトノベル以外のジャンルでは、それほど重要視されない要素なのだそうです。
 ライトノベルのキャラクターは、インパクトが大切です。みんながみんな平凡な一般人では、あまりウケが良くありません。何かに強い拘りを持っているとか、完璧超人なのに致命的な弱点があるとか、そういう極端な性格のほうが好まれる傾向にあるようです。
 それでいて共感できるキャラクターでないといけないというのですから、全くもって無茶な話です。
 私の価値観では、大部分は共感ができるキャラクターで、ある一点だけ人間としてのタガの外れている部分がある、ぐらいがちょうどいいのではないかと思います。
 よく見かけたのは、メインキャラクターはキャラクターがしっかりしているのに、脇役や敵方などは、おおよそ人間らしくない言動をしている、という作品です。脇役があってこそメインキャラクターが生きるのですから、脇役もちゃんと人間として扱ってあげましょう。



⑥ 独創性(オリジナリティ)

 一つの作品がヒットすると、それの劣化コピーのような作品が大量に出てきたりします。一時期は魔法系の作品ばかりの時がありましたし、最近は勇者とか魔王とか、主人公がゲーム世界に入りこんでしまう話が異様に多いように思います。
 そういう「流行に乗ってみる」というのもアリと言えばアリなのですが、評価する側としてはNGです。だって、似たような小説ばかりだと飽きるじゃないですか。評価する人も、普通の読者も。
 最良なのは、その人にしか書けない物語を書くことなのですが、それは恐らく不可能です。人間が物語を紡ぎ始めてから何千年経っているのかは知りませんが、その間に物語のパターンは全て書き尽くされているからです。
 ならば独創性とは何なのかと言いますと、それはある意味希少価値であり、ある意味時代の先を見る力でもあります。
 先に挙げた①~⑤の要素。これらは全て、現在の価値観を基準にして考えたものです。今大ヒットしている作品でも、数十年前に世に出していれば誰にも見向きされないかも知れませんし、その逆もあり得る、ということです。
 「流行に乗ってみる」のはダメですが、「流行を先取りする」のは良いことなんです。先取りした物語は、例えそれが100年前に創られたのと似たような話であっても、成功するんです。
 つまり、先に書いた①~⑤の価値観に捉われず、自分が良いと思った物語を、自分独自の手法で書き上げる、ということです。「人に理解されなくてもいい」とでも言うかのような、チャレンジャー精神溢れる人でないとこれはできないと思います。



 以上、小説を評価する時の6つの要素でした。なんだか途中から偉そうな書き方になっていましたね。一次落ち風情が、どうもすみません。

 最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございました。
 上の記事に関して、何か思われることがあればコメント欄にご意見をお寄せください。「これは違うだろ」とか、そういう批判的な意見でも構いません。お待ちしております。

私がノベルゲームを自作できないのは間違いなく私が悪い!

 前回の記事で紹介した、ASKノベルゲームメーカー。今私は、これを使ってゲーム制作を行っているのですが、本当なら自分でゲームを作りたいと思っています。しかしそれをする為にはいくつも立ちはだかる壁があって、今日の記事はその辺りを詳しく書いていこうと思います。

 私に立ちはだかる壁。それはイラストと、予算の問題です。

 前回の記事では「プログラミングを覚えるのは一朝一夕にはいきません」と書きました。しかし一朝一夕にいかないだけで、時間をかければプログラミングはなんとかなると思うんです。
 決して、プログラマーの方々のことを軽く見ている訳ではありませんよ? ただ、私の求めるレベルのゲームぐらいならなんとかなる、という話です。実際、吉里吉里のマニュアルを読んだら大体理解できましたし。

 しかしイラストは、そうはいきません。イラストに関する本を4、5冊読んだ後、試しに書いてみたのですが……死にたくなってきて、書くのをやめました。その絵がコレです↓。

 やべえ……。マジで恥じい。これ家族に見られたら本当に死ぬ……。

 念の為に言い訳させてもらいますが、別に裸を書くつもりで書き始めたわけではありません。絵を齧った人なら理解してもらえると思うのですが、服を着た人を書く場合でも、先に裸を書いてからのほうが自然な絵が書けるらしいのです。本当ならこの後、手の辺りを微調整してから学校制服を着せる予定だったのです。

 大体、裸のどこに魅力があると言うのですか。生まれたままの姿なんて言葉がありますが、その姿には知性が見えません。心が見えません。女性の本当の魅力は、着衣にこそあるのです!(あ、この発言のほうがよっぽど恥ずかしかった)

 与太話はこの辺りにしておいて……。
 このような理由で私はイラストが書けないんです。どんな理由か説明してなかった気もしますが、まあ、つまりは練習しても上手く書ける気がしないということです。

 ……いえ、それは半分嘘かもしれません。結局、私は絵の練習はしていないので、練習をして上手くなるかどうかはわからないのです。
 ただ、私は綺麗なイラストを見るよりも、綺麗な文章を読んでいるほうが好きなんです。絵を練習する時間があるなら、その時間で小説を書きたいと思うのです。

 だから私は、イラストは書けません。
 ただ、この問題点に関して言えば、ネットで絵師さんを募集して共同制作という形をとればなんとかなるのかも知れません。本当の問題は、もう一つのほうなんです。

 予算です。お金です。作ったゲームを配布するだけのお金がないんです。
 制作経験者の方の話によると、ゲーム制作にかかる最低費用はこんな感じです。

 書籍代       ¥10,000
 アプリ登録代    ¥2,500
 素材(背景等)  ¥10,000
 レンタルサーバー ¥2,000(月々)

 総額        ¥25,000 + 月々¥2,000

 人によっては、それぐらいも払えないのかよと仰るかもしれませんね……。でも私、本当に貧乏なんです。5食パックで158円のラーメンを食べているぐらい貧乏なんです。

 ブログを書く時間を割いてテープ起こしでも始めればお金が稼げるのかもしれませんが……。そういう内職を始めると文章が書けなくなると思うんです。自分の好きな物語を書いてお金を儲けるっていうのが、私の理想なんです。ええ、自分でも、人生舐めてるなって思います。

 作ったゲームを売ればお金も入ってくるのでしょうけど、私の書く文章にそこまでの価値があるのかどうか、自信がないというか……そもそも買ってくれると思えないというか……。自分で値段つけるとしたら、1作品10円ぐらい? わああ、う〇い棒と同じ値段だあ。

 ハハハ、眠気でテンションがおかしくなってますね。今日はそろそろ終わりにします。

 最後に。私は、ノベルゲームを自力で作ることをあきらめましたけど、作りたくないわけではありません。
 もしも、仮に、万が一、私の力を必要としている人がいて、その人が本気で良い作品を作りたいと思っているのなら、私は喜んで協力します。これを読んでおられる方でそういう方がおられたら、この下のコメント欄でも構いませんから、是非一言お声かけください。

 まあそこに報酬がついたらもっと良いんですが……いえ、何でもないですっ。

2014年2月28日金曜日

【お知らせ】公開していた小説「妹⇔彼女」の削除について

 私が、サイト「小説家になろう」で公開していた小説の中で、ダントツのアクセス数を誇っていた「妹⇔彼女」ですが、MF文庫J新人賞に応募する為に、削除させていただきました。

 前もってお知らせせずに衝動的に削除してしまったこと、深くお詫び申し上げます。なにぶん、応募原稿をポストに投函してからサイトで公開していたことを思い出したもので、慌てて削除したのです。

 新人賞を落ちても、再度掲載することはまずありません。どうしても見たいという方は、ご連絡ください。

2014年2月23日日曜日

驚愕の無料アプリ!ノベルゲームがスマホ“だけ”で作れる!?

(うだうだ話よりも早く肝心のアプリが見たいという方はこちらへどうぞ


こんなゲームも、スマートフォンだけで作れる


  文字だけで紡がれる物語というのは、なかなかとっつきにくい物があります。

「小説サイトに自作小説を投稿してるのに、誰も見てくれないし評価してくれない……」

 そういった悩みを抱えているのは、私だけではないと思います。

 そしてそんな時にノベルゲームをプレイしたりすると、必ずこういう考えが頭を過ぎります。

「俺の小説も、ゲームになったら絶対人気出るのになあ……」

 しかしノベルゲームは、そうお手軽には作れません。
 今の時代は吉里吉里のような無料ソフトがあるので、比較的低予算でも作れますが、プログラミングを覚えるのは一朝一夕にはいきませんし、仮にプログラミングをマスターしても、やれグラフィックだの効果音だのBGMだのと、素材集めが大変です。

 それならサークルを作ってプログラマーやら絵師やらを誘って……と考える方は多いと思います。
 ――で、そうした結果、ちょっとしたイザコザでサークルが崩壊してやる気をなくした、という方も多いと思います(※)。



 何を隠そう、私自身がこのパターンでした。
 本当に情けない話ですが、4ヶ月前に崩壊したサークルのことを、今でもずっと引きずっています。

「サークルはもう嫌だ。ゲーム作りももうあきらめよう」

 つい最近までそう思っていた私は、それでもノベルゲームをするのは好きで、その日もやはり、GooglePlayでノベルゲームを探して徘徊していました。
 そこで私は、新たなる可能性を見つけました。

 その可能性こそが、「ASKノベルゲームメーカー」です。
ツクール系に似た編集画面


 ノベルゲームが作れるという説明書きを読んですぐさまインストールした私でしたが、使ってみて、その使いやすさに驚きました。このアプリ、プログラミング知識をほとんど持たない私でも、すんなりと使うことができたんです(唯一、変数という言葉には少し悩みましたが、わからなくてもゲームは作れそうです)。

 それに目ぼしい素材がアプリの中に大体揃っているので、背景や音楽などの素材を集める必要もありません。余計なことを一切考えず、シナリオ・構成・演出のことだけを考えてゲームが作れるので、私のような人間には持ってこいでした(人が影絵しかないのは残念ですが……下手な絵よりはこっちの方がいいのかも)。

豊富な素材

 さらにこのアプリのすごいところは、パソコンを一切使わないというところです。
 こういう制作系のアプリって、パソコンの補助を必要とするものが割と多いんですよね。しかしこのアプリは、全てスマートフォンでできるので、ちょっとした時間で気軽にゲームが作れてしまいます。



 残念ながら現段階では、このアプリを持っていない人にゲームを公開する機能はついていません。作ったゲームを外部に取り出す機能もありません。アプリの説明文には、「作品数が増えたらプレイ専用アプリをアップする予定」と書かれています。

 こういう但し書きを見ると、私のような疑い深い人間は「そんなのどうせ口先だけでしょ」とか思ってしまうのですが、どうやらこのアプリ制作者さんはそうではなさそうです。
 なぜなら、アプリがどんどん改善されているからです。これはもう、今後に期待せずにはいられません。

 しかもこのアプリ、公開からまだ2ヶ月しか経っていないのです。2ヶ月でこのレベルなら、1年後にはどうなっているんでしょうか……。少し大げさかもしれませんが、1年後には、「スマホのノベルゲームと言えばASKノベルゲームメーカー」と言われる時代が来るかもしれません。

 もしそうなったら、公開から2ヶ月で目をつけた私はまさしく、時代の人ですね。このブログの評価も上がりますし、そういう意味でも今後に期待したいです。





【※ サークル崩壊に関する注釈】
 特定の目的を持つ同人サークルがその目的を達成する前に崩壊する確率は、80~90%と言われています(ネット経由のものに限ります)。誰が測った数値か知りませんし、そもそも測れるものではないと思うのですが、そう言われています。それぐらい、サークルで何かを成し遂げるのは難しいということです。
 更に、シナリオライターがサークルリーダーを務める場合、その難易度は跳ね上がります。ノベルゲーム制作において、シナリオライティングは「誰でもできること」「簡単なこと」という扱いなので、それしかしないリーダーはいわば、「椅子に座って新聞を読みながら部下に指示を出す上司」のようなものです。指示をするほど支持はされず、メンバーの不満が募り、サークルが崩壊する、ということです。

変数ってなーにー?(サウンドノベルゲーム作る人向け)

 変数は、プログラミング用語です。しかしかなり基本的な用語なので、プログラマーではない人も、ゲーム制作に携わるなら覚えておいたほうが良いと思います。特に、シナリオライターさんがこの概念を理解していないと、プログラマーさんがとても困ることになります。



 ノベルゲームにおいて変数は、好感度として扱うことが多いです。よって、「変数は好感度のようなものだ」と理解してもらうのが最も手っ取り早いと思います。
 もしくは「フラグ」という言葉の意味がわかる人なら、そのフラグこそが変数です。こちらは「ようなもの」ではなく、完全に同じ語意です。変数=フラグです。

 上の説明で理解できたという人は、もうここから先を読む必要もないと思いますが、理解できなかった人も当然いるでしょうから、もう少し噛み砕いて説明したいと思います。

 例えば、ノベルゲームだと分岐点がありますよね? 一番わかりやすい分岐は、プレイヤーが「はい」を選択したらこっちのルート、「いいえ」を選択したらあっちのルート、という感じの分岐です。

 しかしこのタイプの分岐だけだと、あまり捻りのないシンプルなノベルゲームになりがちです。なぜなら、「はい」が正しい答えなのか、それとも「いいえ」が正しい答えなのかは、その後の話の流れを見ればすぐにバレてしまうからです。

 ゲーム性を追及するなら、簡単にはトゥルーエンドに辿り着けないようにカムフラージュしなくてはいけません。
 つまり、「はい」を選んでも「いいえ」を選んでも、その直後の話の流れはほとんど変わらない。しかし、最後の結末は、その時の選択肢で「はい」を選んでいたらトゥルーエンド、「いいえ」を選んでいたらバッドエンド――という感じの分岐の仕方です。

 これを可能にするのが、変数です。
 具体的に説明しますと……

 ・「はい」を選んだら、「変数」を1にする。「いいえ」を選んだら「変数」を0にする。
 ・最後の分岐点で、「変数」が1ならトゥルーエンドへ、「変数」が0ならバッドエンドへ

 ……ということです。

 なぜ0とか1とか数字で表現するのかと言いますと、最初にも言ったように、変数は好感度として使うことが多いからです。
 好感度が上がる選択肢は、1つとは限りません。仮に10個の選択肢があって、プレイヤーが全て正しいほうを選んだなら、変数(好感度)は10になります。逆に間違い続ければ、0です。
 結末を3通り作るのであれば、「変数」が0~4ならバッドエンド、5~9ならノーマルエンド、10ならトゥルーエンドということもできます。

 このようにしておくと、プレイヤーがトゥルーエンドに辿り着くのは容易ではありません。10個の選択肢全てで正しい答えを選ばないといけないのに、10個の内のどの選択肢を間違えているのかがわからないからです(まるっきり答えがわからないのも良くありませんから、話の中にある程度ヒントを散りばめておくといいでしょう)。



 更に踏み込んで説明しますと、変数は1つではありません。
 もし主人公以外のキャラクターが5人いて、それぞれに好感度を設定したいなら、当然変数も5個必要ということになります。
 5個の変数に関連性を持たせることで、シナリオだけでは表現しきれないリアルな人間関係を表現することもできます。例えば……

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【穂香】
もういい加減にしてください! 私と椎子ちゃんと、どっちが大事なんですか!?

;選択肢
; 穂香
; 椎子

;「穂香」を選択した場合、変数「穂香好感度」を+1、変数「椎子好感度」を-1、シナリオ002へ
;「椎子」を選択した場合、変数「椎子好感度」を-1、変数「穂香好感度」を+1、シナリオ003へ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ……という感じでしょうか。まあ、実際にシナリオを書く場合はもっと簡略化しますし、ましてや変数だなんて書いたりはしないのですが。

 ところで、こういう変数の使い方をしている時によくある分岐の仕方として、〈最も好感度が高いキャラクターのルートに移る〉というものがあります。
 合理的ではありますが、ここで注意しなくてはいけないのは、好感度が同着1位の場合どうするのか、ということです。さっきの例で行くと、「穂香好感度」が5、「椎子好感度」も5、その他に好感度が5より上のキャラクターはいない、という場合です。これだと穂香ルートに進めばいいのか、椎子ルートに進めばいいのか、わかりませんよね。
 同着ならこちら、という指示を入れておくとか、もしそれが嫌ならば、好感度が同着にならないように選択肢を調整しておかなくてはなりません。



 ここまでは、変数を好感度として使うことばかり書いてきましたが、もちろん好感度以外にも変数は使います。
 例えば、傘を持って家を出たか、傘を持たずに家を出たかとか。
 石ころを蹴飛ばしたか、蹴飛ばさなかったかとか。
 貰ったお菓子を食べたか、食べなかったかとか。
 そういった選択を後々のシナリオに影響させたい場合も、変数を使うことになります。



 変数について、わかっていただけましたか?
 後半は少しややこしいことを書いてしまったので理解するのが難しいかもしれませんが、せめて前半部分だけでも理解していただければ、その知識はきっと、ゲーム作りに活用できると思います。

 それでは、この辺でさようならです。ゲーム制作、がんばってくださいね。





【おまけ】
 乱数、という言葉もあります。これはつまり、選択や変数に関係なく、その時々でランダムに進むルートが決まるという場合に使います。サイコロを振るイメージですね。

2014年2月16日日曜日

【小説新人賞】1次落ちでも気にするな!俺も落ちたから!

 私はナルシストです。

 初めて新人賞に応募した時、「この小説は絶対にイケる! もしかしたら大賞、もしかしなくても最終選考までは残る!」と思っていました。思っただけならまだしも、それを同僚に公言して憚りませんでした。

 それで結果はどうだったのかと言うと、見事な一次落ちでした。恥ずかしさで死ねそうでした。



 しかし落ち込んでいたのは僅かな間で、すぐさま私は行動を起こしました。
 私が落ちたのは実力が足りないからじゃない。もっと他に、深淵なる理由があるんだ。運が悪かったとか、それか運が悪かったとか、運が悪かったとか!

 さすがに運が悪かったでは自分を納得させられないので、もっと具体的な理由を探してネットを彷徨いました。



 そうしているうちにわかったのですが、「小説新人賞一次予選は日本語が正しく使えていれば通過できる」というのはガセだそうです。
 それどころか、あるレーベルで一次予選落ちした作品が別のレーベルでは大賞に選ばれたということもあるようです。

 そもそも新人賞の審査をする人は、文章の作法などはあまり気にしないんだそうです。面白ければそれでいいんだとか。当たり前の話ではありますが、書くのに熱中しているとたまに忘れてしまいます(ちなみにここでの「面白い」は、コメディ的な意味に限りません)。



 あと、応募1作目で大賞を採った人は、プロになってから長続きしないことが多いそうです。

 それがなぜなのか、はっきりしたことは誰にもわからないのでしょうが、一説には「基礎がしっかりできていないからではないか」と言われています。

 一方、個人的な見解としては、簡単に手に入れてしまったから簡単に手放してしまうのではないか、と思っています。もしも受賞するまでに10年かかったなら、少なくとも10年以上は続けようと思うはずですから。

 何にしても、順調すぎるのは良くないということでしょうか。

 あ、よくよく考えれば、これは私が落選した理由ではなくて、単なるひがみですね。
 いつの間にか主旨がすり替わってました。



 もしも他にやる気の出せる情報があれば、是非とも教えてください。私は今でも1次落ちし続けてますから。

2014年2月14日金曜日

思わずクリックしたくなるブログのタイトル〈6つのポイント〉

 前の記事で、「良いブログのタイトルを書きたいなら『ブログ タイトル』で検索してください」と書きましたが、あれだとあまりにもぶん投げてるような気がしましたので、今日の記事はブログのタイトルを考えるコツについて、詳しく書きたいと思います。

① 自分ならどんなタイトルをクリックするか考える

 何度も繰り返し書いていますが、これが一番大事だと思います。
 普段、自分がネット検索した時に、選んだのはどんなタイトルか、どうしてそれを選んだのかを自己分析しておくことで、自分がタイトルをつける時にそれを生かすことができるのです。

② 32文字以内に収める。

 何の数字かと言いますと、一般的な検索エンジンで表示される文字数です。これを超えると、タイトルが尻切れトンボ(死語?)になるので、どんなにいいタイトルを書いても効果が半減してしまいます。

 逆に文字数が少なすぎてもインパクトが薄くなってしまいがちですから、出来れば20文字~32文字の間を心がけるようにしましょう。

③ 大袈裟にする

 広告やなんかを見ていると「!」がついているタイトルが目立ちます。これは、「!」がついているほうが記事に自信があるように見えるからです。
 「!」をつけるだけでなく、「○○の秘訣!」とか「○○な人必見!」とか、強気な表現のほうが見てくれる人が増えます。

 ただしこういう表現は、使いどころを間違えると安っぽく見えるので気をつける必要があります。
 例えば、日常生活で使える豆知識などを配信する時には有効なことが多いのですが、ビジネス系の情報を載せる時などは、ふざけているように見えるのであまりオススメしません。

④ 読者に問いかける

 さっきは「!」だったので、今度は「?」です。

 「○○ではありませんか?」のように対話形式で書くことにより、読者は自分に言われているような気分になります。ましてやその言葉が図星だった時には、クリックせずにはいられないはずです(ちょっと言い過ぎ?)。

 この時は、読者に話しかけているつもりで、低く優しい言葉遣いを心がけましょう。まあ、「○○だよな?」なんて書く人はいないとは思いますが。

⑤ 読者の気持ちを代弁する

 同じ「?」を使う手法です。「○○ってどうしたらいいの?」という感じです。

 こちらは読者に共感してもらうことが目的ですので、素朴でフレンドリーな感じを目指しましょう。

⑥ 数字を入れる

 これは職務経歴書のコツでもあるのですが……。

 数字には、説得力があります。

 「○○ができる!」よりも、「3日で○○ができる!」のほうがいいですし、「人気の○○」よりも「人気の○○ベスト10」のほうが見所がありそうな気がしませんか?

 この手法が使える状況は限られますが、使える時は是非使ってみましょう。

 以上、良いタイトルの作り方でした。
 他にも知りたいという方は、「ブログ タイトル」で検索してくださいね(笑)。
 ではでは。

ヒーローショーの続編のようなもの

 この前公開したヒーローショーの続編のようなもの。こちらは書いただけで、公演には至りませんでした。読めばその理由もわかると思います。



ロバート(声だけ):俺様の名前は、キ・石井・ロバート。親しい友人からはいっちゃんと呼ばれている。そして職場では、俺様はこう呼ばれている。(タメを入れる)ロバート伯爵、と。言うのが遅れたが、俺様の仕事は、悪の組織の幹部だ。今日も俺様は正義のヒーローに倒されて、ヘトヘトに疲れきった身体を引きずりながら家に帰ってきた。
(モノローグ中に幕が開く。舞台にはロバートと、その妻・みち子と、息子のゴリ男)
ロバート:ただいま。
ロバート:おい、みち子、ただいま。
みち子:ご飯、そこ。
ロバート:あ、ああ。
(椅子に座りながら、ゴリ男のほうを見る。ゴリ男はゲームをしている)
ロバート:ゴリ男よ、今日の学校は、どうだったのだ?
ロバート:おい、ゴリ……
みち子:ゴリ男(ロバートのセリフに被せるように)、もう寝なさい。
ゴリ男:もうちょっと。
みち子:さっきもそう言ってたでしょ。もう寝なさい。
ゴリ男:はーい。
(みち子とゴリ男、退場)
(ロバート、ご飯を見る)
ロバート:はあ、鳥の唐揚げか……。
(幕閉まる)
ロバート(声だけ):近頃は、いつもこうだ。妻も息子も、私の相手をしてくれない。悪の手先をしている私に、愛想を尽かしているのだ。今の私にとって、家は、ただ帰って寝るだけの場所になっていた。
(幕開く)
(ゴリ男とイジメっ子AB入場)
イジメっ子AB:やーい、やーい。
ゴリ男:うわーん。
イジメっ子A:おいゴリ男。お前の父ちゃん、悪者なんだってな。
イジメっ子B:この間ヒーローに倒されてるの、見たぜ。
イジメっ子AB:ダッセー。
ゴリ男:僕の父ちゃんはダサくなんかない! ヒーローより強いんだぞ! 一対一なら負けないんだぞ!
イジメっ子A:でも最後はいっつも負けるじゃんか。
イジメっ子B:そうだそうだ。いっつも負けてるぜ。
イジメっ子AB:ダッセー。
イジメっ子A:ゴリ男、お前もやっつけてやる。
イジメっ子B:よーし、正義の必殺技だ。くらえ。
イジメっ子AB:さまーすらっしゅ。
イジメっ子A:おいやられろよー。
イジメっ子B:空気読めよなー。
イジメっ子AB:つまんねー。
ゴリ男:う、うるさい!
(ゴリ男、イジメっ子に殴りかかる)
イジメっ子A:うわ、こいつ。
イジメっ子B:なにするんだ。
ゴリ男:うわーー!
(幕閉まる)
(しばらく声だけ)
スカルキング:おい、聞いたか? ロバート。
ロバート:なんのことだ? スカルキング。
スカルキング:フランケンのやつ、ついにリストラされたらしいぜ。
ロバート:そうか……。まあ仕方あるまい。あやつは技らしい技も持っていなかったからな。
スカルキング:俺たちも他人事じゃないぜ。いつ派遣切りになってもおかしくねえ。
ロバート:そうだな。
スカルキング:やられ役は嫌だとか、休みを増やして欲しいとか言ってる場合じゃないぜ。忙しいだけ幸せだと思わなきゃな。
ロバート:全くだな。
ヒーロー:そこまでだ! ロバート伯爵!
ロバート:な、サマーレンジャーだと!? なぜ貴様らがここにいる!
ヒーロー:問答無用だ! 食らえ、必殺、サマースラッシュ!
ロバート:うがああああ!!
(幕が開く)
(真ん中でロバートが寝ている。端でゴリ男が寝ている。その反対側でみち子が椅子に座っている)
ロバート:は! なんだ、夢か……。やれやれ、夢にまで出てくるとは。休日くらい、ゆっくり休ませて欲しいものだな。
(ロバート、ゴリ男に気付く)
ロバート:ん? ゴリ男、今日は学校ではないのか?
ゴリ男:行きたくない。
ロバート:なぜだ。学校へ行かなくては、授業についていけなくなるぞ。
ゴリ男:行きたくない。
ロバート:一体どうしたのだゴリ男よ。
ゴリ男:(小さい声で)父ちゃんのせいだ。
ロバート:なに?
ゴリ男:(掛け布団を跳ね飛ばしながら)父ちゃんのせいだ! 父ちゃんが弱っちいから、僕が学校でイジメられるんだ!
ロバート:イジメ……だと?
ゴリ男:もういいよ。父ちゃんなんか嫌いだ! ほっといてくれよ!(布団をかぶる)
(ロバート、みち子のほうへ移動)
ロバート:みち子、ゴリ男のことだが……。
みち子:あなたは気にしなくていいのよ。
ロバート:そうもいかん。ゴリ男があんなに……
みち子:それじゃあ、どうするっていうの? ヒーローを倒すの? そんなことしたらあなたはクビよ? それでもいいの?
ロバート:それは……。
(沈黙)
ロバート:……ゴリ男が心に傷を負っているのだ。
みち子:あなた?
ロバート:息子の心より、大切なものなどない!
(ロバート、走って退場)
みち子:あなた!
(みち子退場)
(スカルキング入場。そのあとすぐにロバート入場)
スカルキング:おう、ロバート。今日は非番じゃなかったのか?
ロバート:スカルキング、聞いてくれ。俺様は、ヒーローを倒す。
スカルキング: ……そうか。
ロバート:驚かないのか?
スカルキング:俺もこの仕事やって長いからな。お前と同じこと言ったやつは、今までにもいたよ。
ロバート:そいつらは、どうなった?
スカルキング:一人だけ、本当にヒーロー倒したやつがいた。ヒーローの重役さんが来て、そりゃもうカンカンだったよ。魔王が菓子折り持ってく羽目になった。
ロバート:そうか……。
スカルキング:ロバート、俺は止めないぜ。だけどせめて、そうしようと思った理由を聞かせてくれよ。
ロバート:息子の心を守る為だ。
スカルキング:そうか、ゴリ男くんの……。だがそうすると、他の子供たちの心はどうなる?
ロバート:なに?
スカルキング:ヒーローを倒すってことは、子供たちの心を傷つけるってことだ。子供たちはヒーローに不信感を抱くだろうし、夢を失うかもしれない。俺たちの仕事は、子供の夢を守ることだろ? その夢を壊すことに、胸は痛まないのか? まあ、俺に胸はないけどな、ヨホホホ!
(ロバート、考える仕草。幕閉まる)
ヒーロー(声だけ):食らえ、必殺、サマースラッシュ! ……おい、食らえよ。サマースラッシュ! ……どうしたんだよ。ちょっとストップストップ! もっかいやるから、今度はちゃんとやれよ。行くぞ、サマースラッシュ!
(沈黙)
ロバート(声だけ):うがあー。
ヒーロー(声だけ):おせえよ!
(沈黙)
(幕開く)
(舞台にはゴリ男、みち子、ロバート)
ロバート:ただいま。
みち子:お帰りなさい。はい、ご飯よ。
ロバート:あ、ああ、ありがとう。(ご飯を見る)これは……! 俺様の大好物の人参じゃないか!(みち子を見る)お前!
みち子:聞いたわ。今日も負けてきたんですってね。ありがとう、私たちのために負けてくれて。
ロバート:いや、俺様は……。
みち子:いいのよ。いいの。私たちのためじゃなくても、それが私たちのためになってるんだから。
ロバート:みち子……。
みち子:ゴリ男も、きっと大丈夫よ。きっとあなたのことをわかってくれる。さてと、私、買い物に行ってくるわね。
ロバート:ああ。
(みち子退場)
(ロバート、ゴリ男のほうへ移動)
ロバート:(間を大きく開けて、ゆっくり話す)ゴリ男、聞いてくれ。俺様は、お前に申し訳ないと思っている。だが、お前は俺様のことを許す必要はない。むしろ嫌うべきだ。悪役である俺様を嫌って、お前は将来、立派なヒーローになってくれ。それが俺様の、(タメを入れる)俺様の、父親としての願いだ。
(ロバート、ゴリ男から離れて退場しようとする)
(ゴリ男、起き上がる)
ゴリ男:父ちゃんのばか!
ロバート:ゴリ男……?
ゴリ男:ばか、ばか、ばか……。僕が父ちゃんを嫌いになれるわけないじゃないか! だって僕は、父ちゃんが本当は強くて、優しくて、ヒーローなんかよりもずっと、ずっとかっこいいって知ってるんだから!
ロバート:ゴリ男……。
(二人で抱き合う)
(幕が閉まる)



【追記】
 読んでわかるように、子供向けではありません。大人だけの会で公演する為に書いたのですが、メンバーの意気が上がらず、お蔵入りとなりました。
 読み返してみると、暗くてしんどいです。公演できなくて良かったと思います。

2014年2月11日火曜日

実際の公演で使用した戦隊物ヒーローショー(劇)の脚本【全公開】

 今日は、私が昔書いたヒーローショーの脚本を公開したいと思います。
 実際の公演で使用したものですが、仕事ではなくお祭りの一環でしたので、著作権は私が持っています。



ヒーローショー台本


 レッド   ブルー   イエロー  ロバート伯爵  フランケン   司会   戦闘員A   戦闘員B   戦闘員C
 照明   スポットライト   音響

戦闘シーン
 1 ブルー  VS ロバート伯爵
   レッド  VS 戦闘員ABC
   イエロー VS フランケン
 2 ブルー  VS ロバート伯爵
 3 上同 レッド参入
 4 ブルー  VS 戦闘員ABC、ロバート伯爵
 5 レッド  VS ロバート伯爵
 6 フルメン VS 戦闘員AC
 7 フルメン VS フランケン
 8 フルメン VS ロバート伯爵
 9 絆フル  VS ロバート伯爵

()内は、出演者の動き{}内は、裏方 
右や左は、舞台側から見た方向
司会のセリフは臨機応変にアドリブを入れる

{全体照明ON スポットON}
(司会中央に登場。話しながら、右に左に歩き回る)
司会:良い子のみんな、こんばんはー! あれ? 返事が聞こえないゾ? みんな、こんばんはー! よし、いい返事だね。今日はね、お祭りに来てくれたみんなの為に、○○レンジャーが来てくれてるんだよー。じゃあ、みんなで呼んでみよう! 
    いくよ、せーの……、
{BGM 1開始}
フランケン:ぐがーーっ!
(舞台後ろから、ロバート、フランケン、戦闘員入場)
司会:わーっ! (司会舞台から降りる)
司会:な、なにあれ? (ロバートと戦闘員A入場、反対側から戦闘員BC入場)
ロバート:楽しんでいるようだな、愚かな人間どもよ。だがしかし! 楽しい時間はこれで終わりだ。このロバート様がこのお祭りをぶっ潰してやる。さあ行け、我がしもべたちよ!
戦闘員:ウィー!
フランケン:うほー! 祭りだ祭りだー!(フランケンと戦闘員ABC客席へ)
司会:(司会、逃げ惑う)わーっ!
レッド:そこまでだ!
ロバート:ム! この声は……!
{BGM 2開始}
レッド:○○レッド!
ブルー:○○ブルー!
イエロー:○○イエロー!
三人:○○戦隊、○○レンジャー!
ブルー:俺たちが来たからには、もうお前らの好き勝手にはさせない。
イエロー:会場のみんなは、わたしたちが守る!
ロバート:ふ、たった三人で、我々に敵うと思っているのか? 身の程知らずな奴が。
レッド:んなこと言ってられんのも今のうちだゼ! 行くぞ!
ブルー、イエロー:オー(レッド、ブルー、イエロー敵に向かう)
 戦闘1 (ブルーとロバートは、戦いながら早々に退場)
     (レッドは少しだけ戦闘員ABCと打ち合ってから退場)
     (イエローとフランケンがメインの戦闘)
フランケン:いくぞー! ホームラーン!
(フランケン攻撃。イエローよける)
イエロー:きゃっ! な、なんなのこいつ……!
イエロー:セィァアア!
(イエロー攻撃。フランケン頭で受け止める)
フランケン:うがー!(フランケン、剣ごとイエローを投げる)
イエロー:く、なんて馬鹿力……! こいつ強い。
(しばらく戦ったあと、イエロー逃げるようにして退場。フランケンそれを追う)
 戦闘2 (ブルーとロバート入場)(戦いながら会話する?)
ロバート:下っ端の分際でこの俺様に勝てるとでも?
ブルー:勝てるさ。守るべき人がいる限り、俺たち○○レンジャーは負けない! それに、レッドやイエローは、大切な仲間だ。俺たちの中に、下っ端なんていない!
ロバート:それはどうかな? そう思っているのは、お前だけではないのか? 
ブルー:うるさい! お前に俺たちの何がわかる!
ロバート:ならお前には、レッドやイエローのことがわかるのか? 
ブルー:黙れ! 俺を言いくるめようとしても無駄だ!
(ブルーとロバート、しばらく戦闘) 戦闘3(レッド、乱入)
レッド:こっちは片付いた! 俺も協力するぜブルー!
ブルー:助かった、レッド。
(イエロー入場)
イエロー:フランケンなかなかやるわよ。
ロバート:この状況は分が悪いか……。○○レンジャーよ、今だけは見逃してやろう。さらばだ。
レッド:待ちやがれ! 
(ロバート退場){BGM OFF}
レッド:くっそ、逃げられた……。
イエロー:まあまあ、とりあえずみんな無事だったんだから良かったじゃない。それに今日は、アレもあるし。
レッド:ああ、そういやそうだっけ。いっけね、忘れてたゼ。
ブルー:アレとはなんのことだ?
イエロー:え? あ、あー、あの、アレっていうのは……。
ブルー:なんなんだイエロー。はっきりしろ。
イエロー:あのー、えっとね? なんて言うか……。
ブルー:イエロー……、
(ブルー、イエローにつかみかかる。それをレッドが止める)
レッド:やめろブルー。
ブルー:なんだと?
レッド:何ムキになってんだ。なんか変だぞ、お前。
ブルー:変なのはお前たちのほうだろう! いったい何を隠しているんだ!
イエロー:た、たいしたことじゃないよ。
ブルー:それなら話せばいいだろう! なぜ俺に言えない!? 俺たちは仲間だろう! 仲間なのになぜ隠し事をするんだ!
レッド:落ち着けってブルー。いつものお前らしくないぞ。
ブルー:俺らしくないだと? お前が俺の何を知っているって言うんだ! リーダーだからって、知った風な口を利くな!
レッド:…ああ知らねえよ! 知りたくもねえ!
イエロー:レッド! 言い過ぎだよ!
ブルー:そうだ。仲間も所詮は他人なんだ。完全に分かり合うことなんて、できないんだ。
イエロー:そんなことないよ! あのね、ブルー、実は……。
レッド:イエロー! 余計なこと言うんじゃねえ!
イエロー:でも……!
ブルー:もういい。二人で仲良くやってろ。
(ブルー退場)
イエロー:ブルー! レ、レッド……。
レッド:ふんっ。
イエロー:レッド、わたし、行くね。  待って、ブルー!
(イエロー退場)(レッド反対側から退場)
{全体照明OFF}{スポットOFF}
(ブルー入場)
{スポットON}{BGM ON}

(イエロー入場)(続いて後ろからロバート入場)
イエロー:待ってブルー! 待ってったら!
(ロバートが、イエローを殴る)(イエロー倒れる)
(戦闘員BCが、イエローを引きずって退場させる)
ブルー:ん? イエローの声がしたような?(振り返りながら)気のせいか。
(後ろからフランケンが近づいて、拳を振りかぶる)
(ブルー、フランケンの存在に気づいて振り返る。しゃがんで拳をかわし、フランケンから距離を取る)
ブルー:お前は、さっきの……!
ロバート:私の戦略通り一人になったか。
ブルー:この声は……! ロバート伯爵、どこにいる!
ロバート:何を言っている? お前の目の前にいるだろう。
{全体照明ON}(ブルーを取り囲むように戦闘員ABが並んでいる)
(ステージの端でイエローがフランケンと戦闘員Cに捕まっている)
ブルー:な、これは……!
ロバート:俺様はこれを狙っていたのだ。お前たち○○レンジャーが離れ離れになるこの時をな。三人では手強い○○レンジャーも、一人ずつなら仕留めるのは容易い。
ブルー:よくも……!
ロバート:かかれ! 我がしもべたちよ!
戦闘員:ウィー!
 戦闘4(戦闘員ABとロバートvs ブルー、戦うが負けて捕まる)
ブルー:チクショウ……!
ロバート:ハッハッハッハ! これでレッド! 残るはお前一人だ! ハッハッハッハ!
(全員退場。剣を一本だけ残す)(レッド入場)
レッド:くそっ。ブルーのやつ! 何が「知った風な口を聞くな」だよ。ち、面白くねえ。せっかく俺たちが……ん? これは、(剣を拾う)
レッド:ブルーの武器……。なんでこんなとこにあるんだ? ここで一体なにが……。
ロバート:待ちわびたぞレッド。(ロバート入場)
レッド:ロバート伯爵! なぜここにいる!
ロバート:最後の○○レンジャーとなったお前を待ち伏せしていたのだ。
レッド:最後だと? てめえ、ブルーとイエローになにしやがった!
ロバート:ふん、気絶させて、縛り上げたまでだ。
レッド:てめえ、卑怯だぞ!
ロバート:さて、話は終わりだ。今度こそお前を我が斧のサビにしてくれる。
レッド:そうはいくか! うおおおお!
 戦闘5(レッドとロバート、戦闘開始)
ロバート:お前の実力はそんなものか? やはり仲間がいなくてはたいしたことはないな。
レッド:うるせえ! まだまだこれからだ! 
ロバート:ふっ、そのおごりこそが、お前の最大の弱点だな。
(レッド、負ける)
レッド:うわあ!
ロバート:思い知ったか? お前一人の力など、その程度のものだ。お前は仲間がいなくては何も出来ない、出来損ないだ!
レッド:くそ……! くそ……!(レッド、逃げる)
親玉:ふん、逃げたか。無駄なあがきだ。
(ロバートは、レッドの後を追って退場、照明OFF)
(イエロー、ブルー、その両サイドに戦闘員AC、フランケン入場、照明ON)
フランケン:(いびきをかく。)ぐかー。 ぐかー。
イエロー:レッド……。お願いレッド、助けに来て……!
ブルー:無駄だイエロー。レッドが助けになんか、来るわけがない。
イエロー:そんなことない。レッドはきっと来てくれるよ!レッドは皆のことを大切に思ってるんだから!
ブルー:なぜそんなにレッドを信頼出来るんだ?
イエロー:この前だって、最初に気づいたのはレッドのほうだったんだよ。ブルーがもうすぐ誕生日だって。だからサプライズパーティをしようって言ったのも、レッドだったんだよ。
ブルー:サプライズパーティ? 誕生日だと?
イエロー:でも……、それが原因で二人が喧嘩しちゃうなんて……。
ブルー:イエロー、俺は……、
(レッド入場)BGM ON
イエロー:レッド! 来てくれるって信じてた!
レッド:二人とも、今すぐ助けるぜ!
 戦闘6(ロープをほどいた後に、戦闘員ACと戦う、戦闘員やられて退場)
レッド:俺は間違っていた。いつも敵に勝てるのは、俺が強いからだと思ってた。でも違ったんだ、仲間がいるから俺は強くなれるんだ!
ブルー:さっきは酷いことを言ってしまった。許してくれ、レッド。
イエロー:レッド……、ブルー……、良かった、仲直りが出来て……。
(フランケンが起きる)
フランケン:あーよく寝た。あっおめえたち。
 戦闘7(フランケンとレッド・イエロー・ブルーで戦闘開始)
(友情攻撃でフランケンに勝つ)
フランケン:いででででー(倒れて泣いている)
(ロバート、入場)BGMオン
ロバート:どうやら、俺様の作戦が無駄になってしまったようだな。
イエロー:ロバート伯爵!
ロバート:全く、フランケンの奴め。使えんクズだ。
レッド:てめえ……。自分の仲間をクズ呼ばわりか。
ロバート:ああそうだ。
ブルー:レッド、こいつには何を言っても無駄だ。だから、見せてやるんだ。仲間の大切さを。俺たちの絆の力を。
レッド:いくぞブルー! イエロー!
ブルーとイエロー:オォー!
(BGMチェンジ)
 戦闘8(戦闘開始 見せ場)
(ロバートの攻撃)
イエロー:きゃっ!
ブルー:わっ!
レッド:わっ!
イエロー:ロバート伯爵、本当に強い。このままじゃ、本当にやられちゃうわ。
ブルー:俺たち三人が力を合わせても、勝てないのか……。
レッド:だったら……、だったらもっとたくさんのパワーを集めればいい。俺たちの仲間は、三人だけじゃないんだ。この会場にいるみんなも、俺たちの仲間なんだから!
イエロー:みんなの応援は、きっとわたしたちのパワーになる。
レッド:そうだ。みんなが応援してくれれば、あいつにも負けない! みんな、俺たちに力を貸してくれ!
司会:みんな、○○レンジャーを応援しよう! せーの(がんばってー!がんばってー!)
レッド:うおぉー!!(踏んでいたロバートを吹き飛ばす)
レッド:パワーがみなぎってきたぜ。
 戦闘9(レッドを先頭に攻撃をしかけて、戦闘開始)
ロバート:な、なぜだ。なぜ俺様が押されているのだ!?
レッド:わかったか? これが、俺たちの絆のパワーだ!
レッド:とどめだ。 行くぞ! 必殺○○○○ーー!!
ロバート:うがあああ! (ロバートがやられる、吹っ飛びながら退場)
イエロー:やった、勝った! わたしたち勝ったよ!
ブルー:これで祭りを楽しめるな。
レッド:応援してくれたみんなのお陰だな。ありがとう。
イエローとブルー:ありがとう。

(バンド演奏)

レッド:それじゃ、そろそろブルーの誕生日パーティでもすっか。
イエロー:そうだね!
ブルー:あ、あー。そのことなんだが。
イエロー:ん? なに? ブルー。
レッド:どうかしたのか?
ブルー:いや、実は俺の誕生日って、来月なんだよな。
レッドとイエロー:ええっ!?
イエロー:でもレッドが今日だって……。
ブルー:レッドが間違えたんだろう。俺の誕生日は、来月だ。
レッド:え? あれ? そうだったっけー?
イエロー:むー。レッドー!
ブルー:ハハハ。
レッド:わりい! イエロー! ブルー!
イエロー:もう、あれだけ大騒ぎしてたのはなんだったんだろ。
ブルー:それより、パーティはどうするんだ? 準備してあるんだろ? 中止か?
レッド:いや、パーティはしようぜ。誕生パーティじゃなくなっちまったけど、でも、応援してくれたみんなへのプレゼントってことで。
イエロー:そうだね。それがいいね。
レッド:よし、じゃあ、みんなあっちを見てくれ。
(一発目の花火がどーん)
レッド:花火大会の始まりだー!
(花火大会)



【追記】
 この脚本は、2回書き直しています。あらすじは変わっていませんが、最初はもっと台詞が長かったのです。
 実際に練習を始めて、長台詞はヒーローショーには向かないということがわかりました。ステージの動きが止まると観客が飽きてしまうからです。
 今読み直してみたところ、台詞を省いたせいで不自然になっている箇所が複数見つかりました。これで公演したなんて、本当に恥ずかしい……。

 もし劇のことでお困りでしたら、コメントをください。相談に乗ります。もちろん無料で。
 衣装や道具の入手に関することを聞かれてもあまり答えられませんが、脚本・演出・音響に関することでしたら多少は力になれると思います。

2014年2月9日日曜日

”良い”小説とは何なのか?それを書く為には?

 作家は、ラストシーンから遡るようにして物語を紡いでいくことがある、と聞いたことがあります。
 私はただの作家志望ですが、それでもそれに近いことはしたことがあります。

 。に風なんこ

 冗談です。そういう意味でないということはさすがの私でもわかります。



 私は一つの物語を書き始める前に、プロット(流れ)を考えます。かなり念入りに考えるので、書き始める頃にはラストシーンが大体思い描けるようになっています。

 だからと言ってラストから書き始めるようなことはしませんが、例えば途中で行き詰まった時、そのシーンを飛ばして次のシーンを書いたり、ラストを書いたりということはしたことがあります。それから詰まったシーンを書くと、スラスラと書くことができました。

 逆に順序通り書こうとすると、途中でキャラクターが暴走して思い通りの展開にならないことがあります。それはそれで書いていて面白いのですが、せっかく書くなら最高のラストにしたいと思うのです。



 つい「最高のラスト」と書いてしまいましたが、創作の世界において、いわゆる「最高」というものはないと私は思います。人、時、状況によって「最高」は変わるものですから。

 しかし一方で、「良作」は存在すると思っています。自分の物語を良作にしたくて、私は考えます。どんなラストがいいんだろう、と。

 よく耳にするのは、「ハッピーエンドよりもバッドエンドのほうが心に残る」という言葉です。私も同感です。
 そしてここに私が付け加えたい言葉は、「深い意味もなくバッドエンドにされた話は悪い意味で心に残る」ということです。

 業界的にはこれも成功の内なのでしょう。
 聞いたことがあります。「好評の反対は無反応」だと。例え悪評でも、評価が返ってこないよりはマシだというのです。
 正鵠を射ているのでしょうが、それを堂々と口にするようなライターにはなりたくないものです。そうなるぐらいなら、私はずっとワナビーのままで良いとさえ思います。



 話を最初に戻します。
 次に書く物語は、ラストシーンから書いてみようと思っています。

 その物語、3ヶ月ほど前から構成を考えているのですが、なぜか出だしが書けないのです。
 このままだといつまで経っても書けないので、とりあえず書きたいシーンから書いてみようと思いました。
 その書きたいシーンが、ラストシーンだったのです。ちなみに、ハッピーエンドです。

 今まで書いた話の中で一番、世界設定に悩んだ作品です。絶対に完成させたいと思います。



 今回は、非常に取り留めのない話で申し訳ありませんでした。明日の記事はもう少し人に読ませる記事にしたいと思います。

2014年2月8日土曜日

壁紙もアイコンもみっくみくにしたい!そんな人にオススメのアプリ!

 今回のテーマはズバリ!「スマホを初音ミクだらけにしてしまおう!」です!

 勢いで書き始めましたけど、実はすごい恥ずかしいです。何がってこのブログ、私の友人とかも見ているんです。兄弟も見ています。
 みんな私がオタクだってことは知っていますけど、だからってこんなブッ飛んだ記事見られたらどんな反応されるか……。

 ですが! 恥ずかしがってたらライターはやってられません。今日はテンション上げて、恥ずかしさを乗り切っていきたいと思います!

 ちなみに、今回のコンセプトは2つあります。
 1つは、お金を一切使わないこと。
 そして2つ目は、携帯としての機能を損なわないこと。つまりアプリが重すぎてフリーズしたりしないということです。



 では早速、まずは壁紙です!

 壁紙を設定する機能はどんなスマホでも付いているでしょうから、これを利用して初音ミクの画像を貼り付けようと誰しもが考えるはずです。と言うか、私がそうしました。
 しかしこれだと、ぴったり合わない壁紙が多くて、上手くいきません。

 そこで役に立つアプリが、「壁紙ぴったん」です!

 なんだか「初音ミク関係ないじゃん」という声が聞こえてきそうですね。確かにその通り、関係ありません。
 しかし実際問題、ボカロ用の壁紙アプリよりも、普通の壁紙アプリのほうが豊富に存在し、その分軽さや扱いやすさでも上を行っていると私は感じました。特にこの「壁紙ぴったん」は、縦横比が合わない画像を好きなように合わせることができるので、重宝しています。



 しかしここで問題があります。

 ボカロ用の壁紙アプリなら、画像のダウンロード機能もついている場合がほとんどですが、この「壁紙ぴったん」にはもちろん、そんな機能はついていません。そこで、ダウンロード用のアプリが必要になります。

 そこでうってつけなのが、「and画像保存」です。
 このアプリはなんと、ウェブページ内の画像を一気に全て保存できるのです!

 適当な検索エンジンで「初音ミク 壁紙」を検索して、良さげなページを見つけたら、このアプリで一括ダウンロードです。
 今まで1個1個ダウンロードしていたのがバカらしく思えるほど、あっという間にたくさんの画像がダウンロードできます。

 要らない画像も保存してしまうとか、ページの形式によっては保存できないとかの難点はありますが、それを差し引いても十分便利なアプリです。



 さあ、これで壁紙はみっくみくにできたことと思いますが、こうなるともう1つ、みっくみくにしたい場所が出てきます。
 それは……そう、アイコンです!

 アイコンをみっくみくにしたいと考えていくつかのアプリをダウンロードしましたが、初めはなかなか良いアプリがありませんでした。具体的に何が不満だったのかと言うと、アイコンの絵だけを変えたいのに、携帯の機能まで変えられてしまうのが嫌だったんです。

 ――アイコンだけを変えるのは無理か……。

 そう思って諦めかけていたところで、この前偶然にも見つけました。その名も、「ボカロアイコン着せ替えアプリ」です!
 これぞまさしく、私が思っていた通りのアプリでした。操作も簡単で使いやすく、これで無料というのは信じられませんでした。

 ただ、あと一歩惜しいところと言えば、選べるアイコンが少ないとか(それでも44種類あります。絵のバリエーションだけでも20種類です)、設定したはずの絵が元に戻ったり戻らなかったりだとか。その辺りは今後の改良に期待しましょう。まあ、改良されなくても私は使い続けるつもりですが。



 以上が、私がオススメするみっくみく化アプリです。実を言うと、最後の「ボカロアイコン着せ替えアプリ」だけでも良かったのですが、それだと尺が短いので上の2つを付け加えました。

 あとオマケで、キーボードをみっくみくにできるアプリも紹介しておきます。とは言っても、これも初音ミク専用ではなく、キーボードに自分の持っている画像を貼り付けられるというだけなのですが……。
 アプリの名前は「Simeji」です。多彩な変換もできるようになる便利なアプリですから、一度使ってみてはいかがでしょうか。



 余談ではありますが、みっくみくな携帯を使うのは少しばかり勇気がいります。
 何かの拍子に人に見られて引かれたらどうしよう……初めはそんなことを考えるだろうと思います。
 ですが、そこをもう少し深く考えてみてください。それを乗り越えた先には、超絶癒しのみくみくライフが待っているんです。それを思えば、少し周りとの距離が開くぐらいへっちゃらだと思いませんか? 思いますよね!
 だから皆さん、今こそ勇気を振り絞って、スマホをみっくみくにしてしまいましょう!

 それに、人に見られても、そこまで引かれることはないと思います。
 なぜそう思うのかと言うと、それは私が引かれなかったからです。
 むしろ納得みたいな顔されましたよ。はっはっはっは。なんででしょうね?




【注意】
 上に名前を挙げたアプリケーションの中に悪質なアプリケーションが含まれていることはありません。
 しかし万が一、上記アプリケーションを使用したことによって損害などが生じた場合、私はその責任を負いません。恐縮ながら、全て自己責任でお願いします。

2014年2月6日木曜日

心の空白をネットで埋めている同志たちにこそ見て欲しいブログ

 人はみんな寂しがりやです。
 だからこそネットの世界での繋がりを求めて、ブログを作ったり、呟いたりするのでしょう。

 それが良いことか悪いことか、という話は、今回はしません。もしかするとその内することもあるかも知れませんが、今のところその予定はありません。

 今日の話の主題は詰まるところ、「私は寂しい」という、極めて閉鎖的で後ろ向きなものになるのだと思います。



 以前、人が読んでくれるブログの書き方、という記事を書きました(以前と言ってもわずか3日前のことですが)。
 そして今日もブログに関する記事を書いている訳ですが、この理由はひとえに、私が最近ブログに力を入れ出したから、というのに他なりません。

 誰しも一番書きやすい文章は、自分が好きなことや、がんばっていることなのでしょう。小説に小説家がよく出てきたり、漫画に漫画家がよく出てくるのも、これが理由ですね。

 ……いえ。こんなこと、別に発見でもなんでもなくて皆さんとっくにわかっているんだろうとは思いますけれども。



 しかし、「ブログ」を創作物であると捉えるならば、やはりそこにはオリジナリティが求められる訳で。
 誰も書いていないものを書くというのは、上手くいけば大ヒットですが、下手をすると誰も見ません。まさしく、ギャンブルです。

 逆に安定性を求めるならば、最近のアニメのレビューをするとか、ニュースについて語るとか、そのほうがよっぽど良いような気がします。私自身も、どちらかというとそちらの方が向いているのかも知れません。

 ところで今書いているこの記事は、勿論オリジナリティもトレンドも追求していません。そうかと言って、誰かに有益な情報を与えようという意図もありません。
 書きたいから書いている。ただそれだけの記事です。記事というのもおこがましいですね。何と言いましょうか。本来なら呟きという言葉がしっくり来るのですが、ネットの中で呟きと書くと別の意味が真っ先に思い当たります。駄文、というと卑下しているようで嫌です。やはり記事としか言えないのでしょうか。自分の語彙の少なさにうんざりします。



 話が少し脇道へ逸れましたが、今私は書きたいから書いています。それ以外の理由も2割ほどありますが、残りの8割は書きたいから書いている、というので間違いありません。

 私はいつも、誰かに自分を見て欲しいと思って生きています。いえ、露出狂ではありませんよ? 言い方を変えれば、認めて欲しいということです。
 これは決して、私だけではないと思います。だからこそネットの世界での繋がりを求めて、ブログを作ったり、呟いたりするのでしょう(コピペ)。

 ここで私は疑問を感じます。皆さん、そうして関係を求めた結果、望み通りの関係を築けているのでしょうか?

 私は小学生の頃から対人スキルに難があり、今なおパソコン越しであっても友達を作ることができないでいるという、冴えない系ラノベ主人公を地で行く人間でありますが、それはあるいは私だけではないのではないかと思うのです。

 私のように寂しいと感じる人間はこの世界にたくさんいて、だからそれで私が安心できるかと言うとそんなことはまったくなく、逆にたくさんいるからこそ、私という人間も、このブログも、たくさんの中に埋もれて誰にも見られずに終わります。だから、私は余計に寂しくなります。



 これをこの場で訴えてどうするのかと問われれば、答えは「どうもしない」です。
 最初に書いたように、今日の主題はここであり、ここに詰まるのです。

 ただ、前向きに最後を締めくくるのであれば、明日以降の記事に乞うご期待! という感じですかね(宣伝)。

2014年2月3日月曜日

【考察】炎の剣は本当に強いのか?

 最近、ファンタジー小説を書く為に世界設定を考えています。
 ファンタジーと言えば剣と魔法! という短絡的発想に基づいて、ヒロインが炎剣を操る設定にしたところまでは良かったのですが、そこで私はふと考えました。

「炎の剣って、本当に強いのか?」

 言い方を変えれば、剣に炎を付け加えることで何かメリットはあるのか? ということです。
 ファンタジー小説を書くのにそんなこと考える必要ないのでは……という自分の心の声は聞こえないことにして、炎の剣が強いのかどうかを、考えてみました。



(作者注;この記事には、軽度ではありますが、残酷な表現が含まれています。
 またこの記事は、決して戦争を肯定するものではありませんので、その点をご留意ください)

























1、戦争における剣と炎の役割について

 小説にリアリティーを求めるならば、史実を基にするのが最も手っ取り早く、確実な方法です。今回も、まずはそこから調べることにしました。

 まず剣の役割ですが、これは言わずもがな、人を斬ることです。おそらく、歴史上戦争で最も多く使われてきた武器なのではないかと思います。
 銃器が生まれてからは活躍の場が減っていますが、それでも近接戦闘においては有効な武器です。私の印象としては、鈍器よりも致命傷を与えやすく、相手を失血死させやすい武器という印象です。

 一方、炎(主に火炎放射器)ですが、これは剣とは対照的に、あまり活躍の場がなかったようです。
 まず、通常の戦争において炎では致命傷を与えにくかったことが、その第一の原因です。つまりこれは、ライターの炎を一瞬触ったぐらいでは火傷をしないのと同じ理屈で、炎で火傷を負わせる前に、敵兵の剣やら銃やらで返り討ちに遭ったということです。
 また、火炎放射器のガスボンベが非常に重かったことも、戦争で活躍できなかった原因の一端です。

 火炎放射器が役に立ったのは、例えば敵が洞窟の中に立てこもった時に、姿の見えない敵を皆殺しにできる殺戮兵器として活用されたとか、そういう限定的な状況が多かったようです。しかしこれは炎熱の効果というよりも、炎が生み出す煙や酸素の欠乏などが死因だったそうですから、ファンタジーの世界の炎魔法とはイメージが遠くかけ離れています。
 他にも、森に隠れた敵を炙り出す為とか、自陣に都合のいい地形を作り出す為とか、何かと炎という武器は、地味でグロテスクな戦法にばかり使用されていたようです。

 筆者は、炎の派手な活躍を描いた実話はないものかと探しに探して、最後にはレーザービームにまで辿り着いたのですが(何故?)、結局のところそれも戦争で使えるような代物ではなく、そもそもレーザーを炎に分類していいかどうかも微妙なラインでしたので、ここで炎に関して調べるのは諦めることにしました。



2、剣と炎の相性について

 剣は、鉄と鋼でできています。
 例外もあるでしょうが、何にしても金属であることには違いがありません。

 金属を炎で炙るとどうなるのかと言いますと……

 それは当然、溶けます。溶けなくても、材質が変わってしまいます。
 そもそも金属を加工する時は、溶かしたり火で炙ったりして加工するのですから、金属が火に弱いことは自明の理です。

 炎魔法の絶妙な火加減で、剣を良い具合の斬れ味に変化させられないものか……なんて考えてみた自分は馬鹿でした。大馬鹿でした。
 刃に熱を加えるというのは、剣を作る上での一工程でしかありません。それだけで斬れ味が良くなるわけがありません。
 それにそもそも、戦闘中に炎を纏ってなかったら炎の剣の意味がないじゃないですか。

 では金属でなかったらどうだろうと考えました。そこで、火に強くて硬い材質を、石をメインに探してみたのですが、私には見つけられませんでした。
 そもそも、熱を加えても材質が変化しないという性質の石が見つかりませんでした。大抵は粉々になってしまうようです。
 更には、火に強い物質は脆くて壊れやすく、とても戦闘中に振り回せるようなものではないということがわかった為、炎の活用性に続いて、こちらも諦めることになりました。



3、【結論】炎の剣が役に立つとすれば……

 考えれば考えるほど、炎の剣は役に立たないような気がしてきました。
 しかし諦めません。炎の剣を振り回す女性を描くことは、私の夢なんです。

 ここはもう思い切って、剣の材質は無視することにしました。なんてったってファンタジーなんですから、どんなに炎を纏っても材質も切れ味も変わらない金属があってもいいじゃないですか(どうやってその剣を加工したのかは甚だ疑問ですが……)。

 しかしこうして課題を一つ投げ飛ばしたところで、デメリットが一つ消えただけです。肝心のメリットが思いつきません。

 それこそ火炎放射器のように炎を浴びせるとか、火の玉を投げて遠くで爆発するとかなら使い途がありそうなのですが、剣に炎を纏わせるとなると……普通に鋭い剣で斬ったほうが早いような気がします。切り傷に熱を加えたところで、それが致命傷になるわけでもなし、むしろ出血を止める効果とかありそうです。つまり逆効果。

 何より問題になるのは――ここまで敢えて触れてこなかったのですが――剣が燃えていると自分自身が熱いということです。
 敵に効果があるほどに熱い炎なら、敵よりもまず自分にダメージを与えることになります。諸刃の剣どころの騒ぎではありません。それは言うならば逆刃の剣です。

 仮に人間を瞬間で焼き斬れるほどの温度だとしたら、それはもう触れていなくても周りの人たちはみんな日焼けします。剣を見ただけで目が焼けます。最早それは炎の剣というよりも、光の剣です。確かに強いですが、私が思っている物とは違います。

 悩み抜いた末に、私は一つの結論に達しました。どうせファンタジーなんだから、全部自分の都合の良い設定にすればいいじゃないかと。
 私にとって都合の良い炎の剣とはつまり、刃自体は人を焼き切れるほどの高温で、刃から離れると普通の空気中と変わらない温度ということです。この設定でいくと、刃の周りをバリヤーのようなものが覆っているということになります。

 バリヤー! いいじゃないですか! ファンタジーって感じで!

 こう考えると、刃そのものすら必要ないように思えてきます。なにせ炎で焼き斬るのですから。某宇宙戦争映画の剣のように、戦いの時だけバリヤーと炎が伸びればいいのです。
 これなら材質云々で悩む必要もありませんね。なかなか良い考えなのではないでしょうか。

 この設定で行くとすれば、いくつかのメリットも見えてきます。

 まず一つは、剣の斬れ味が永久に落ちないということです。
 剣という物は、人を斬ると斬れ味が極端に落ちるのだそうです。どのような熟練者であっても、これは変わりありません。つまり、一人で何人もの敵を相手取ることは、物理的に不可能だということになります。
 しかし炎の剣で焼き斬るなら、斬れ味はいつまでも変わりません。代わりに魔力とかいうものが減っていきそうな気がしますが、そこはまた後で考えましょう。

 二つ目のメリットは、軽いということです。
 剣の重さというのは種類によってさまざまですが、1本あたり大体1.3kgぐらいあるようです。それを自由自在に振り回すというのは、かなりの腕力があってこそできる芸当だと思われます。
 しかしこの炎の剣は、あるのは柄だけで刃はありません。当然重さなど無いに等しいので、力がない女性の武器としては打ってつけなのです。



 こうして考えると、なんだかうまくいきそうな気がしてきました。

 ……すみません、嘘です。とてもうまくいきそうに思えません。バリヤーあたりから色々と破綻しています。
 空想の世界に現実の法則を持ち込むのは無理があるというのが、残念ながら今回の結論です。

 それがわかっただけでも考察した意味があったのではないかと、負け惜しみを言ってみる泉野でした。

人が読んでくれるブログの書き方

 ブログを更新しても、見てくれる人がいなければ意味がありません。しかし更新しなくては、誰も見てはくれません。
 卵が先か鶏が先かみたいな話ですが、この場合はどう考えてもブログを更新するほうが先です。

 数打ちゃ当たると言いますが、コンスタントにブログを更新すれば、ブログの内容が多少悪くてもある程度の読者は獲得できるでしょう。また、文章の質は書けば書くほど上がるものですから、そういう意味でもブログを更新をすることはいいことだと思います。

 で、ここからはどんな内容のブログがいいか、という話ですが……。

 正直なところ、「SEO対策」でググッてもらうのが一番早いと思います。

 しかしそれだと、難しい話が多くてちょっと頭に入りにくいかもしれません。ここでは、少し噛み砕いて「SEO対策」並びに「アフィリエイト」について説明したいと思います。



① テーマを考える

 まずは、ネット検索する人が何を求めているのかを調査しないといけません。
 ここで最も参考になるのは、自分自身です。

 自分なら、どんなワードで検索をかけるか。自分なら、どんなブログを見たいと思うか。それを考えることが、良質なテーマを決める第一歩です。

 そして実際に検索をかけて、自分の求めるページが見つからなかった時こそが、狙い目です。
 そのワードに関することを自力で調べ上げて、自分が見たかったページを作ればいいんです。自分が欲しかったページなんですから、何を書けばいいのかもよくわかるはずです。



② タイトルを考える

 ブログで重要なのは、タイトルです。
 検索をかけた時に大きく太字で出るのがタイトルなのですから、それも当然と言えます(そういう意味では最初の一文も割と重要です)。

 これもテーマを考えるのと同じで、自分ならどんなタイトルの記事にアクセスするのかを考えることが基本となります。

 具体的な手法としては、検索する時のワードをタイトルの中に入れる手法や、普段より少し大袈裟な表現を使う手法などがあります。くわしくは、こちらの記事をどうぞ。

 どんな手法を使うのかは本人のセンス次第ですが、どの手法も、見る人によっては逆に嫌がられることがあるということは最低限知っておくべきです。
 特に、大袈裟に誇張したタイトルというのは、読者の中には「ダマされた!」と思う方もおられます。また、効率を求める人にとっては変な手法を使うよりもストレートに書いたほうがウケる場合もありますので、記事の内容に合ったタイトルを考えてみてください。



③ 広告について考える(アフィリエイト)

 タイトルの次は本文について書こうかと思ったのですが、そうすると先に書いたことと重複してしまいます。精々「読者の期待を裏切らないように」としか言えませんので、本文は飛ばして広告について書きたいと思います。

 広告は通常、読者にとって目障りなものです。よって、純粋にブログを見て欲しいなら広告のないブログを作るべきです。
 しかし広告料で稼ごうと思うなら、当然広告を載せます。その時に注意しないといけないことは、できるだけ読者の目障りにならない広告にすることです。

 たまに見かけるのが、記事を読んでいる最中にも目の端にちらつくような広告や、ついうっかり押してしまうような位置に置いてある広告です。こういった広告は目先の収益を挙げるには持ってこいなのでしょうが、長期的に見ると、読者に悪印象を与え、決して有益には働かないと思われます。

 私が考える理想の広告とは、ブログと関連性のある広告です。読者が求める情報が載っている広告こそが、理想の広告です。
 そういう広告なら読者も不快に感じることは少ないですし(あくまでも少ないのであって、無い訳ではありません)、広告を押してもらう回数が増えて、収益も増えます。



 この記事を読んでくださっている方の中には、ブログでお金を稼ぐことに忌避感を抱いている方もおられるかもしれません。実際、つい最近までの私がそうでした。
 お金なんか要らないから、たくさんの人に読んで欲しいと、そう思っていました。そしてその思いは正しかったと思っています。

 しかし私には、趣味の為に本気を出せるような強い信念はありませんでした。逆に、仕事の為なら本気が出せます。
 自分のブログをより良いものにする為、敢えて広告を載せ、ブログは趣味ではなく仕事だと割り切ることが、私にとっての最良でした。

 ブログを作る理由は人それぞれ、そこにかける思いも人それぞれです。だから一概に良い悪いの話はできません。
 ただ、広告を載せることを意地汚いとか、いやらしいことだと感じているのであれば、それはもう少し考えてみてもいいのではないかと思います。



【補足】
 この記事を執筆したあとで知ったのですが、私が今使用している「Blogger」などの一部のブログサービスでは、ブログ運営者が広告を選ばなくても、自動的に記事に合わせた広告が選ばれるようです。とても助かる話ですが、ちょっと拍子抜けでした……。