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2015年1月22日木曜日

OCNモバイルONEと050Plusを使ってみた

 OCNモバイルONE(http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/)では、スマホ、iPhoneのSIMカードを購入・契約することができます。

 これを上手に活用すれば、普通でも月額1,600円。最低ランクに落とせば月額1,200円にすることができます。この値段はもちろん、電話・メールの基本料金と、パケット通信料を合わせた値段です。

 auやSoftBank、docomoなどの大手携帯ショップでスマートフォンを契約した場合、その月額料金は大体7,500円ほどです。それが1,200円になるのですから、6分の1まで落とせるということになります。ガラケーよりも安いです。

 しかしこんな話を聞かされても、大抵の方は、「そう上手い話があるものか。何かウラがあるんじゃないか?」と、そう思われるのではないでしょうか。

 そして実際その通りで、この契約には色々な制限や、手間がかかってきます。今日は、その辺りを重点的に説明したいと思います。



【注意!】

・ここに書いた価格や料金は、すべて目安程度に捉えてください。
・この記事を参考にして何か損害が発生したとしても、責任は取りません。購入や契約は、すべて自己責任でお願いします。



〇 携帯本体をどうやって手に入れるか


 まずこれが、最初の課題です。

 色々な手段がありますが、ここではわたしが思いつく方法を、3つほど挙げてみたいと思います。


⇒ OCNモバイルONEで本体を購入する場合


 携帯ショップで契約すれば、本体をタダ同然の値段で手に入れることも難しくありません。これは、月々のパケット料金を払う代わりに、携帯本体の値段を割り引いてくれるからです。

 しかしOCNモバイルONEには、それほど充実した割引サービスはありません。

 わたしが軽く見たところでは、月々2,000円の2年払いが一番手頃なところでしょうか。通信料などと合わせると3,000円を少し超えるぐらいになります。(http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/device/#tablet

 種類にしても、大手携帯ショップのそれと比べると、少ししかありません。

 もちろん、月々7,500円よりは格段に安いですし、他の手段と比べて格段にわかりやすい方法ですから、スマホ初心者の方にもオススメできるルートです。


⇒ 今持っている本体を流用する場合


 たとえば、au、SoftBank、docomoなどですでにスマホを購入して持っている人は、その携帯をそのまま使うことができます。

 ただしこの場合、携帯本体がSIMフリーでなくてはなりません。このSIMフリーというのがかなりややこしくて、しかも携帯ショップで聞いても明確な回答を貰えないことがほとんどですから、ご自分でインターネットを駆使するなりして調べてもらうしかありません。

 仮に本体がSIMフリーだったとしても、新しい機種を契約してからあまり年数が経っていない場合などは、残りの機種代金を払う必要があります。

 携帯ショップとの契約内容にもよりますが、携帯本体の支払いが完了するのは、機種を変えてから2年後が主流です。これを待たずに解約すると、残りの本体料金を払わなくてはなりません。

 こちらに関しては、携帯ショップで教えてくれますので、自力で調べられないようでしたら、行って聞いてみるのがいいでしょう。


⇒ オークションで購入する場合


 安く購入するなら、やはりネットオークションです。
最低ランクでいいなら、10,000円ほどで競り落とすこともできます。

 ただし購入する前に、それがSIMフリーであることを必ず確認してください。特にauの場合、SIMロッククリアというよく似た言葉が存在しますから、auどうしのSIMカード交換が可能なだけではなく、他社のSIMカードにも対応した機種であることを確認してください。


  * *

 ちなみに、OCNモバイルONE以外で機種を入手した場合、どうやらアクセスポイントの変更をしないといけないようです。少なくとも、私はそうでした。

 具体的な設定方法については、携帯の機種によって異なりますので、調べてみてください。携帯の機種名を確認して、機種名+「アクセスポイント」でウェブ検索してみるのがいいと思います。

 他にも、SIMカードが携帯のどこに入っているか、標準SIMかマイクロSIMかなど、調べなくてはならないことがいくつかあります。SIMフリーにするということは、そういう手間がかかるものだということを、覚悟しておいてください。



〇 電話とメールについて


 OCNモバイルONEにおいて、最も不自由しなくてはならないのがこの電話とメールです。


⇒ 1,200円+通話料の場合


 このコースは、厳密に言うと900円のコース(http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/data/)+ 050Plus(http://050plus.com/lp/lp_ip/05/?wapr=54c074c9)なのですが、これをすると、電話はパケット通信で電話することになりますし、メールはパソコン用のメールになります。

 まず電話ですが……、皆さん、LINE電話はご存知でしょうか? 050Plusは、LINE電話と同じように電話用の電波ではなく、ネット通信用の電波で電話をします。

 LINE電話との違いは、自分専用の番号が貰えることです。そのため、相手がガラケーや固定電話であっても、電話できます。

 ただし、LINE電話とは違って通話料金があります。基本使用料の月々300円(ただしOCNモバイルONEとの同時契約なら150円)と、通話時間に応じた料金を払わなくてはいけません。

 050Plusの通話料金は、かける電話によって料金が大きく異なるため、ここでは省きます。わたしの場合、元の契約と比べると、通話料金はだいたい半分でした。

 音質は、正直あまりよくありません。電波の状態にもよりますが、声がよく途切れます。また、自分の話した声が相手に聞こえるまでの時間(ラグ)が、普通の電話と比べて長い気がします。

 あと、SMSは使えません。SMS対応のSIMパッケージを買えばそれもできますが、月額料金が100円高くなります。

 次にメールについてですが……

 OCNモバイルONEで契約すると、OCNメール(http://service.ocn.ne.jp/mail/webmail/)のメールアドレスが無料で付与されます。

 ただしこのメールは、先ほど言ったようにパソコンのメールです。GメールやYahooメールと同じようなものですね。

 これだと何が困るのかと言いますと、例えば相手がパソコンのメールに対して迷惑メールフィルターをかけていると、メールが届きません。相手から送られる分には受け取れますが、一方通行です。

 あとは、同期設定や通知設定が面倒だというのもあります。

 OCNメールは、それ専用のアプリなどが存在しないため、自分の携帯からメールサーバーへ常に問い合わせをするように設定しなくてはなりません。これは、POPなどのちょっとには理解しにくい設定も含まれます。

 私はこれがうまくできず、なぜか相手がメールを送ってから何時間もあとに通知が来るという現象が頻発したため、今はもうOCNメールはほとんど使っていません。


⇒ 1,600円+通話料の場合


 1,600円の場合とは、音声対応つきSIMを使った場合のことです。私は実際にこれを使ったことはないので、ここではOCNモバイルONEのウェブサイト(http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/voice/#voice_ability)を見て知ったことを書かせていただきます。

 まず先にメールについてですが、OCNの音声対応SIMについて説明されたページには、メールに関して特筆すべきことは書かれていなかったため、おそらく1,200円の場合と変わっていないのだろうと思われます。パソコンメールで何とかするしかない、ということですね。

 追加料金によって改善されるのは、電話のほうです。

 どうやら1,200円のときのようなネット回線を使った通話ではなく、ちゃんとした電話回線を使って電話できるようです。当然、SMSも使うことができます。

 音質については、恐らくですがドコモの携帯電話と同じレベルの音質があるのではないでしょうか。

 あと、OCNのサイトで大きく宣伝されていることですが、どうやら前の携帯番号をそのまま引き継げるみたいです。私自身、050番号に変える前後でたくさんの知人に迷惑をかけたので、これはとても魅力的に思えました。

 このように、1,200円のときの問題点をほとんど払拭してくれる音声対応つきSIMですが、その分、1,200円のときにはなかったしがらみがつくようです。

 通常のSIMカードのときは、契約をいつでも切ることができました。その月の料金さえ払えば違約金を取られることはなく、この自由さこそが、SIMフリーの良さでもありました。

 しかし音声対応SIMには、半年間という決められた期間が存在します。中途半端な月に契約を解除してしまうと、違約金8,000円(MNP転出なら更に3,300円)を払わなくてはなりません。(http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/voice/charge02/#vc_penalty

 とは言え、普通の携帯の契約なら2年契約がザラなところを半年間ですし、そもそも月々の料金が1,600円なので、お得なことには変わりないだろうと思われます。


⇒ 2,000円+通話料の場合


 携帯を2台持ちする場合です。

 簡単に説明すると、1台はSIMフリーのスマートフォンで、900円のパケット通信のみを契約します。もう1台は、au、SoftBank、docomoなどでガラケーを入手して、こちらは電話とメールのみの契約をします。

 これをすることによるメリットは、一つは先述のような「メールフィルタのせいで送ったメールが相手に届かない」という現象を回避できることです。

 また、ガラケーのほうは自分の好きな携帯会社と契約できます。地域によっては「○○社の電波しか入らない」なんていうこともありますから、そんな場合にはオススメしたい手段です。

 そしてもう一つ、2台持ちにするメリットは、携帯が壊れやすい仕事場にスマートフォンを持ち込まずに済む、というものがあります。

 外でバリバリ働いていると、汗やら粉塵やら衝撃やらですぐにスマートフォンは壊れてしまいます。かと言って、連絡がいつ来るともわからないときは、携帯は手放せません。

 そこで携帯を2台持っていれば、現場に持ち込むのはガラケーだけで済みます。もちろん、ガラケーも壊れるときは壊れますが、大抵のガラケーは、スマートフォンよりは丈夫です。

 逆に2台持ちにするデメリットですが、それはもちろん、かさばることです。

 これに関しては、慣れたら気にならないらしいのですが、慣れるまではちょっとうっとうしいかもしれません。



〇 パケット通信料について


 ここまで一貫して、パケット通信料は900円ということで話を進めてきましたが、実はこれは最低料金です。パケット通信をたくさんする方は、もう少し上のコースを選んだほうが、快適に通信できます。

 詳しくはOCNのウェブサイト(http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/guide/chart/)を見ていただきたいのですが、900円のコースだと、通常の通信速度で使えるのは1日70MBまでです。

 ほとんどネットをしないとか、あるいはチャットしかしないというのであれば、これでも十分です。しかし動画を見たり、アプリをいくつもダウンロードしたり、パソコンのテザリングに使ったりすると、70MBなんてあっという間に使い切ってしまいます。

 もちろん、使い切っても通信できなくなるわけではありません。ただし、かなり遅くなるので、それが我慢できないなら上のコースに乗り換えるしかありません。

 OCNで提供されている最大のコースは、月額だいたい2,000円で、1ヶ月7GBです。これより上のコースというのはOCNには存在しません。

 と、ここで皆さんに伝えておきたいことは、OCNにはターボ機能なるものが存在するということです。

 このターボ機能(http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/turbo/)、OCNのマイページからオンオフの切替ができる(https://mypage.ocn.ne.jp/directLink.do?p_upflag=247)のですが、とりあえず最初はオンになっています。これをオフに切り替えると、通信速度が、パケットを使い切ったときと同じ遅さになり、その代わりに通信残量が減りません。

 これがどう活用できるかと言いますと、例えば普段ウェブで検索するときはオンにしておいて、動画やアプリをダウンロードするときだけオフにする、といった使い方ができます。こうすれば、1日70MBでも十分に足ります。

 ただし、ダウンロードするアプリによっては通信速度が遅すぎてダウンロードできないことも……。いろいろ試行錯誤してみてください。



〇 初期費用と初期登録について


 携帯本体を準備するために、いくらかお金が必要な方が多いと思いますが、それ以外にも、OCNモバイルONEで契約するためには初期費用が必要となります。

 それは、SIMカードの費用です。

 SIMカードは、ヤフーショッピングなどのネットショッピングで購入することができます。OCNにも案内がありますので、参考にしてください(http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/apply_new/)。どこで買うかで多少価格は変動しますが、大体3,000円ほどになります。

 SIMカードが入手できたら、次はOCNのウェブページ
で初期登録をしましょう。案内に沿って必要事項を入力するだけですから、それほど難しくはありません。(http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/howto/

 ちなみにこのときは、まだSIMカードは使えません。そのため、初期登録するためには、携帯とは別のネット環境(できればパソコン)が必須となります。

 ご家庭にネット環境がない方は、その点を特に留意しておいてください。



〇 パケット通信の分け合いについて


 あまり宣伝されていませんが、OCNではパケット通信を分け合うことができます。OCNではこれを、複数契約と呼んでいます。(http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/procedure/

 例えば、家族ですでに1人OCNと契約している人がいて、さらに追加で誰かが契約しようという場合、今払っている料金に月々500円ほど上乗せするだけで、複数契約ができます。

 しかしこの契約には、2つ問題があります。

 一つは、SIMカードそのものの値段は初期費用として払わなくてはいけないこと。

 そして何よりも問題となるのは、複数契約しても通信できる量は変わらないということです。

 仮に元々900円70MBのコースだったなら、複数契約で2人になれば、月々1,400円で、使える量は2人合わせて70MBだけということになります。単純に通信できる量だけ見れば、損をしています。

 しかし滅多にパケット通信しない人であれば、500円で携帯が使えるのですから、非常に割安です。家族がおられる方は、一度検討されてみてはいかがでしょうか。


  * *


 以上、OCNモバイルONEについて、簡単に説明させていただきました。

 OCNのサポートや体制は、日を追うごとに進歩しています。ここに書かせていただいたことも、数ヶ月後には変わっているかもしれません。

 そういった理由で、もし間違いなどが見つかった場合は、コメントなどから知らせていただけると助かります。

 ただ最初にも言いましたが、「間違っていたから責任を取ってほしい」なんていう話になりますと……すみませんが、私には責任が取れません。

 改めて、購入や契約は、すべて自己責任でお願いします。