ライターの仕事は、テキスト量を文字数ではなくkbで表現することが多いです。
それがどうしてなのか、僕は知りませんが、予想ならできます。たぶん、パソコンでテキストファイルを見た時にタイトルの横に表示されるからではないでしょうか?
……とまあ、そんなことはどうでもよくて、今日の記事は、どれくらいの仕事量をこなせたらプロなのか、ということです。
僕がこんなことを考えたのには理由があります。今、趣味でやってるゲーム制作のサークルで聞かれたんです。時間あたりどれくらいの量が書けるのかと。
僕の場合、1ヶ月で大体150kb、1日で多くて15kb、1時間で3kbといったところでしょうか。3日に1回しか仕事していない計算になりますが、クリエイティブな仕事ならこんなものだと開き直っています。
聞いたところによると、一般的なライターは1週間で100kb書き上げるそうです。これを聞いた時の僕の感想は、率直に言うと「有り得ない」でした。だって、1日15kbを毎日続けているってことになるんですよ?
思うに一般的なライターというのは、専業ライターのことを指しているのではないでしょうか? 僕のように日中は普通に仕事して、早朝に2時間だけ書いて、メインデバイスは携帯電話な人間とは違うような気がします。
しかしそうだとしても、毎日15kbはすごいです。人間なら書く内容に詰まることもありますし、体調も崩します。そもそもプロットを考える時間とか、書いた物を見直す時間とかを考慮すると、1日15kbじゃ足りません。
こうして考えると、僕のような疑り深い人間は思ってしまうのです。書いてる内容、しょぼいんじゃないの? と。(全国のライターさん、すみません)
そこで僕は、自分がよく知っている人を基準にして考えてみました。それは、ラノベ作家の入間人間さんです。
なぜ彼にしたのかと言いますと、まず一つには彼の作品が僕の理想に近いこと。そしてもう一つは、彼が「月間 入間人間」の異名を持つ程に執筆速度が早いことが、その理由です。
その異名通り、彼は1ヶ月に1度のペースで本を出版します。文庫本サイズを毎月出しているんです。
僕が新人賞に応募した時のことから考えて、文庫本サイズなら大体200kbぐらいでしょうか。一応ググって確認しましたが、これで合っているみたいです。
単純計算だと、200÷30=6.6
1日6.6kbという、かなり現実的な数字が出てきました。すごいことには変わりありませんが、これならまだ、がんばればなんとか……という気がします。入間人間さんレベルの文章が書けるなら、この量でも早い部類に入るということですね。
ここで僕が思い出したのは、以前聞いた「駆け出しライターに求められるのは質ではなく量である」という言葉です。
無名のライターを雇う人は、そんなに質の良い文章を求めていないという話です。むしろケツに火がついている場合が多いので、早く書く人のほうが重宝されるんだそうです。
かなり納得のいく話ではありますが、ここで問題になるのは、僕自身の自尊心です。質の悪い文章を世へ出す、しかも、自分の名前をつけて出すことを良しとできるか? という問題が浮上してきます。
ただでさえレベルの低い自分が、短い時間で大量の文章を書こうとしたらどうなるのか……。いえ、そもそもできないような気がします。
自分が納得のいかない物語を世に出せる人というのは、それはそれですごい精神力を持った人なんだと思うんです。自分を曲げてでも、仕事に徹することが出来る人。そんな人になるのは、単純に物語を早く書くことよりも難しいように思います。
僕は、頑固なんだと思います。この頑固な自分を貫いたままでどこまでいけるのかはわかりません。きっとどこかで痛い目を見て、自分を変えるか、ライターをやめることになるのでしょう。
でも、今の僕は、思います。
自分の書きたい物が書けないなら、ライターなんかやってる意味がない。
人からお金を巻き上げるために物語を書いてる訳じゃない。
書いている文章がアレでも、僕は人を感動させたいという信念を持って物語を書いています。仮に僕がライターをやめたとしても、僕は僕の信念の為に、物語を書き続けます。
あほくさ どうしようもねえしょっべえやつ
返信削除自分はゲームのシナリオライターとして、専業ライターをしていますが、1日に書く量は9時間で60kbほどです。
返信削除1時間で6~8kb書かないことには間に合わないからです。
詰まることは許されません。もちろんクオリティを下げることも。
本当に文章を書いて生活をしようとしたら当然のことです。
個人差はありますが、1時間で5kb以下は書いてるとは言わないではないでしょうか。