Translate

2017年12月30日土曜日

2台目のDHCPサーバをインストール・開始するには

WindowsServerで冗長構成にしたい場合、DHCPではフェールオーバー(フェイルオーバー)という設定を行います。

フェールオーバーの設定をするには、前提条件として両方のサーバのDHCPサービスが開始されている必要があります。

しかしWindowsServerの仕様上、1台目のDHCPサーバが稼働しているドメイン内で、2台目以降のサーバにDHCPをインストールしたりサービスを開始することはできません。それをしようとした場合、「別のサーバー 192.168.x.x を検出しました」というようなエラーが記録されます。

この問題を回避するには、2台目のサーバを一度ドメインから切り離さなくてはなりません。私の場合、2台目のサーバからLANケーブルを引き抜くことで対処しました。

順序立てて説明すると、次のようになります。

① 1台目のサーバでDHCPを構成する(スコープなどもすべて設定しておく)

② 2台目のサーバにWindowsServerをインストールして、DHCP以外の構成は済ませておく。このとき、もちろんドメインには参加する

③ 2台目のサーバのLANケーブルを引き抜く

④ 2台目のサーバで[役割と機能の追加]を使ってDHCPをインストールする

⑤ DHCPサービスが正常に開始されていることを確認してから、LANケーブルを接続する

⑥ フェールオーバーの設定をする

注意点として、⑤でLANを繋いでから⑥でフェールオーバーが完了するまでの間、DHCPは機能しなくなります。

それはつまり、ドメイン内の固定アドレスを割り振られていないクライアントPCはすべてネットに繋がらない状態になるということです。

また、フェールオーバー構成では、サーバを再起動する際にも注意が必要です。

ActiveDirectoryの大抵のサービスは、OSを立ち上げると自動的に開始されます。

しかしDHCPサービスは、1台目のサーバが存在するせいで2台目がサービス開始できないという現象が起こります。

これも上記の手順とほぼ同じように、LANケーブルを抜いてから手動でサービスを開始するという手順が必要になります。

① サーバを再起動する

② LANケーブルを引っこ抜く

③ [サービス]でDHCPServerを開始する

④ LANケーブルを接続する

再起動の場合は、フェールオーバーの設定は必要ありません。LANを繋ぐだけです。LANを繋いだときにクライアントPCがネットに繋がらなくなることもありません(多分)。

再起動後にこの手順を行わなかったとしても、DHCPサービスそのものは1台目のほうで正常に稼働し続けます。単にフェールオーバーが機能しないだけであり、1台目が動き続ける限りは問題ありません(これも多分)。



◆ 注意書きという名の保険 ◆

私はインフラ専門のエンジニアではありません。

サーバ構築を始めてから1カ月程度なので、ここに書いたやり方が正しいやり方なのかどうかもよくわかっていません。

正直言って、このLANを引き抜くというやり方には自分でもかなりの雑味を感じています。コンセントを抜いてシャットダウンするのに近いレベルのことをしているのではないかという不安が拭い去れません。

しかし、私が数時間Web上を彷徨って調べた範囲では、2台目のDHCPサーバをインストールしてサービス開始する方法はどこにも書かれていませんでした。フェールオーバーの解説をする記事には、まるで出来て当たり前のことのように「DHCPをインストールします」とだけ書かれていました。

私自身が、エラーの内容から独自に試行錯誤した末に辿り着いたのが、上記のやり方です。もし、これよりももっとスマートに、例えばリモートデスクトップ接続による操作だけで再起動できる方法などをご存知の方がおられましたら、教えていただけると大変助かります。

0 件のコメント:

コメントを投稿